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Fishing>2017釣行記 想い出の渓 【後編】 |
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想い出の渓
【後 編】
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[報告者]本宮和彦
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釣行日:2017/9/30〜10/1
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メンバー:本宮和彦、寺尾一木
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佐藤孝明、村本博宣
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前回の楽しい思いが気持ちを引きずり朝から晩までこの沢で頭がいっぱいになってしまった。
それではと参加メンバーに銘々連絡するも都合がつかない。佐藤君のみ前回不参加の挽回とばかりに早々に参加表明。
村本さんに限っては私の家のお隣御主人。昨年地元の花火大会、ビールを飲みながらこんな遊びの話をしていたことが発端となって沢初体験と相成った。道具全て貸しテンション上がる気持ちのみご自分で準備と嬉しい参加を頂く。
最後は出発ギリギリで参加となった寺尾さん。
都合4名での遡行となり高まる胸の鼓動が抑えられず夜も眠れない始末に遠足を待つ子供以上だなと苦笑い。
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山越え
見晴らしの良い場所で一息いれます
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望む山波の奥深さと過去の自分がいかにアンバランスだったか今になって良く分かる。
今でもまだ敵わないのかも知れないが穏やかな天候が幸いして山越えに苦も無く、懐かしい流れに万感極まった。
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予定通りの沢を下降し本流を目指す
初参加の村本さん
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本流は穏やかに出迎えてくれました
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辛いが旨い
香辛料のピリ辛感に箸が止まらない麻婆豆腐に似て顔をしかめる場面にも気持が続く秀渓は次第に詰めあがる高度を稼ぐため小滝を交え始めた。
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気持ちの良いゴルジュ
天気次第では生命の危険も
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佐藤君もドンドン水に入っていきます
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イワナもヒトも逃げ場の無いゴルジュ
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流れと岩の配置を読みながらルートファインディング
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枝沢の流れ込み、段丘上部、くまなく探すが泊れる適地が全くない。言いかえれば泊れば泊れるがいつものような平らで薪が豊富で、もっと言うと快適な宴会場などこの沢にはどこにも無い。
時間は14:00
出発から既に8時間。村本さんは初源流。そりゃあそうだ、何も分からないから来たようなもの。こんなキツイ思いをするなら最初に言ってくれてなもんだろう。
一際大きな釜を持つ滝の前で進退きわまり敗退濃厚な面持ちの面々。
それではと、この沢の案内人である私がザックを下ろし颯爽と(?)攀じ登り上流に片目つぶりの適地を見つけ、
整地が始まればこっちの物。
「砂地は足の内側で慣らすと・・・」などなど、適地にすべく住めば都の常套句、いやはや棲家は風雲時を告げるが如く早急の出来映えを見せた。
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光り輝く流れに架かる名もなき小滝
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深い釜を持つ珠玉の一本
ここではイワナが瀬尻を走る
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倒木には食べごろのナラタケが
味噌汁の具に最高です
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餌を忘れた佐藤君は私の竿を手に毛ばりをアプローチするものの上手く針掛かりしない。
選手交代、私の番では小気味よく水面を割って尺には少々足りない痩せたイワナが顔を見せる。良さそうなポイントだけ竿を出し、先を急ぐ。
大きな倒木が先を拒むように遮り圧縮した流れが私達の行く手を阻む。
佐藤君にリードさせるとこれまたやるもんだ、基本の3点確保よろしく難なくクリヤー。
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既に渓底には陽が届かず
そそり立つ正面の壁は豪雪で垂直に磨かれている
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私にも待望の一匹が
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少々痩せているがヒレも大きく
力強い引きを見せてくれました
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寺尾さんの一本
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峻険な岩が滝を織りなすころふと斜面のミズナラを見上げ、釣りどころではなく。
しかしながらお目当ての舞茸は空振り、ズルズルの斜面をビビりながら無事帰還。
釣りもここまで、まだまだ奥が深いこの沢に一礼し村本さんの待つ今宵のテンバへ。
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滝も険しさを増してきた
この沢の真髄
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斜陽に照らされるブナの大木
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どうにか一晩の薪を集め着替えてまずは一杯。
しみいる旨さに一息つき、モクモクと煙が上がればいつもの宴会タイム。
イワナのテンプラ、佐藤君の手料理に舌鼓を打ち、いつしか夜は更けまたもや一人焚火の前で撃沈。
(最近多いなあ・・・)
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この沢唯一のテンバ
ゴルジュと滝ばかりで一時は引き返す事も考えましたが
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寺尾さんと村本さん
宴会では村本さんの地元北海道の話で盛り上がりました
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まどろむ佐藤君
今までで一番キツイ沢だったとか
また一緒に行こうぜ
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明けて快晴の朝、渓が狭まった場所である為朝日が中々差し込まない。せまく見える空には雲ひとつなく下降には問題なさそうだ。
快適に滝場をこなし、泳ぎ・ヘツリ・高巻きと自分の技量を確かめるように本流への下降点を目指す。
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コンパクトながら朝食は栄養満点
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15年前には辿りつく事の出来なかったこの想い出の旅は今年一番の満足の1本となった。
天候を見誤るととんでもない危険な目に会うこと受け合いではあるが、是々非々来シーズンも計画しようと思う。
ネットや雑誌など様々な情報源に困らない昨今ではありますが、皆さんも自分で探し当てる沢の旅、年に1度くらいトライしてみてはいかがでしょうか。
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(ほんぐう かずひこ)
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