大白沢宴会釣行

 
[報告者] 平江 誠
釣行日:2000/9/ 3 〜 4
メンバー:渡辺 肇 ・ 金澤安信 ・ 杉森芳男 ・ 平江 誠



 
 トラブル続きで延び延びになっていた、大白沢での宴会釣行が 9 月 3 ・ 4 日で決行された。 当初の参加人数は 7 人であったが、 山本氏の膝の故障、  hamanabeさんの欠席、  田宮氏のドタキャンもあり、 最終的には肇 ・金澤 ・ 杉森 ・ 私の 4 人となった。

 水上あたりから土砂降りの雨の中、 ひたすら車を走らせ待ち合わせの駐車場到着が 3 時 45 分、既に一台のワンボックスが停まっている。 話を聞いてみるとどうやら大白沢入渓の予定らしく、 人数も 4 人でニ泊の釣行ということで、 完全にダブってしまった。 しかし初めての渓だということなので内心ホッとした。 4 時を回っても 3 人の来る気配が無いので、 駐車場の前後 1 km を探してみたが、それらしき車は見当たらない。 仕方なく寝て待とうと横になってみたがなかなか寝つけず、 とうとう 5 時を過ぎてしまった。 隣の車は釣り支度を始めている。 そこへいつものごとく漁協のおじさんが入漁料を徴収に来たが、 まだ仲間と合流できていないので徴収は待ってもらった。 隣組はさっさと釣りに出掛けてしまい、 辺りはすっかり明るくなっている。 仕方なく捜索範囲を広げたところ、 下流の車止めに金澤さんのフォレスターを発見。 熟睡中の 3 人を起こし車止めに向かう。 相変わらず雨が降っているので尾瀬口山荘の軒下を貸していただき、 パッキングと朝飯を済ませる。 今回は宴会メインの釣行ということで、 杉森氏はマグロの刺身 6 さく入りのクーラーボックス ( 発砲スチロール製 ) をザックに詰めこんでいる。


 濁流と化した只見本流をモッコ渡しで対岸へ渡り杣道へと入っていくと、 雨もブナの森に遮られ気にならなくなる。 途中先行の 4 人組みに追いついて沢割りとなったが、 なるべく上流は釣らないことで先行を譲って頂いた。

  1 時間程で杣道は途絶え、 沢歩きとなる。 少々の雨では濁りなど入ることのない大白沢も沢底が見えない程茶色に濁っているうえ、 30〜40 cm 程水位も上がっている。 右岸の見事なスラブを眺めながら遡行を続けるが、 金澤さんのウェーディングシューズの左が剥離してしまい、 足先が覗いている。 何とか補修をしながら歩いてはいるが、 かなり歩きずらそうであった。

大釜手前で竿を出す肇さん 肇さんの腕前を拝見!!

 一つ目の難所である大淵手前で肇さんが竿を出すが、 増水の中から見事に釣り上げたのは 20 cm ほどのイワナであった。 大淵の左岸をへつりテン場を目指すが、ここからは 20 分程で到着となった。 大禿沢出合いの右岸にあるテン場は、 5 ・ 6 人であれば余裕で泊まれ、 一泊で釣りをするには格好の場所である。 早速ブルーシートで宿をこさえ、 乾杯とする。 このまま宴会突入の雰囲気も無くはなかったが、切り上げて釣り支度を始める。


 雨もあがり陽が射し始め、 水も大分濁りが取れてきた。 先行者も居ないので余裕で釣りあがる。 しかし増水のせいか、いつものポイントでは全く掛からず 脇の小さな溜まりやトロ場についているようで、 杉森君がちょっとした溜まりで 32 cmの丸々太ったイワナを釣り上げた。  その上のポイントでは金澤さんがテンカラで 25 cm を掛けた。 釣れないのは私だけであった。 二つ目の難所 5 m 程の滝下で、 滝に飛びつく尺イワナを何匹も発見し、 肇さんがデカおもりで底を探ってみたが、 流れが強く釣り上げるまでには至らなかった。

 ここで釣りを終了としテン場に戻るが、 金澤さんのシューズがなんと両足ともやぶれてしまい足の指が覗いている。 金澤さんは起用にひも を巻きつけ応急処置をし、 何とかテン場へと辿り着いた。


 焚き火を起こし宴会の準備を始める。 何といっても今回は、宴会メインの釣行なので本番はこれからだ。 ビールで乾杯し焼酎に進む。 何と杉森君は 43 度の黒糖焼酎を生で飲んでいる。 尺イワナの刺身や塩焼き、 岩魚汁も完成し酒宴も盛り上がる。 金澤さんの塩辛の大根おろし和えもさっぱりとして酒が進む。 しかし何といってもマグロの刺身にはかなわなかった。 あまりの旨さに皆うな ってしまうものの、渓でこんなに旨い刺身を食べて何だか申し訳ないような気がしてくる。 せっかく杉森君の釣った尺上イワナの刺身もかすんでしまった。

 大量のマグロに飽きがきてしまい、 贅沢にもタタキにしてみることにした。 さっそく竹串をこしらえて焚き火で炙り切ってみると、 タタキ独特の外側は火が通って白く中は真っ赤な赤身のままで、 まるで牛肉のタタキのようである。 味はほんのりスモークの香りがつき、中はとろっとしてこれまた絶品であった。杉森君はどうしてもヅケが食べたいらしく、 残りを生醤油に漬けていたが、 これもまたまた最高のつまみとなった。


 翌朝の起床は 7 時 30 分、前日 1 匹も釣れなかった私はどうしてもイワナを釣りたくて単独上流へ向かった。 昨日に反して最初のポイントで早くも 3 匹のイワナが掛かり気分よく釣りあがるが、ゴルジュに入り絶好のポイントの連続する中、アタリは全くなかった。 適当なところで切り上げテン場へと戻ると、 3 人は朝のコーヒーを飲んでいた。 飯を炊き、 おかずのベーコンエッグを作りながらいつの間にか乾杯が始まる。 今日は帰るだけなのでのんびりと昼宴 ( 朝宴? ) を決め込む。 酒を全て飲み干し、 撤収を終えたのは 3 時に近かった。 のんびりと酔いを醒ましながら沢を下り、 車止め到着は 5 時であった。 ご帰還ビールで乾杯し解散とした。



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