マタギの沢 ・ 堀内沢

 
[報告者] 平江 誠
釣行日:2001/ 9/ 7 〜 10
メンバー:hamanabe・小鷹 哲 ・渡辺 肇 ・金澤安信
山本諦治・小林一夫・齊藤 敦 ・平江 誠
川上健次・金子光男(根がかりクラブ)
斉藤金也 (山形山岳渓釣会)


 
 9 月 7 日から 3 泊 4 日での堀内沢釣行、 一昨年のマタギ小屋修復時以来の入渓であり、その後のマタギ小屋の様子も気に掛かるところである。 2 泊 3 日組の 3 名を加え総勢 12 名の大所帯となった。

 金子邸にて合流した 9 名が 2 台に分乗し、 一路盛岡を目指し出発したのが 11 時 30 分、 快調に飛ばし現地到着は 6 時ちょっと過ぎであった。 少し前に到着したという 2 泊 3 日組 ( 斉藤金也 ・ 肇 ・ 齊藤敦 ) と挨拶を交わし、早速堀内沢取水提へと向かうが、道を間違え 30 分のロス。 何とか探し当て車止めに辿り着く事ができた。

 入山祝いを済ませ入渓とする。 一昨年と変わらない景色に懐かしさを覚えつつ、盗伐林道をミズナのむかごなど かじ りながらのんびりと歩く。 林道終点のガレた斜面を下り渓へと降り立つ。 透き通った水で喉を潤し、 小休止。川上さんによる瀬畑雄三氏救出話で盛り上がりつつ遡行を続ける。 今となっては笑い話であるが、 随所に見覚えのある景色を見つけてはあの時の苦労を思い出し、 皆に状況を説明する。 事故現場である ” 熊岩 ” を過ぎ、 ” 犀の角 ” に到着し昼飯とする。


 順番に尖った岩の上に登っては子供のようにはしゃいでいた。 そこからは 20 分ほどで本日のテン場となる笈の沢出合いに到着、 大量の薪を拾いブルーシートの宿を構える。 昼酒を飲む者、釣りをする者、 マタギ小屋を見物に行く者と各自好き勝手に夜までの時間を過ごす。 夜は盛大な焚火のもと、 遅くまで宴は続けられた。

盗伐林道よりガレ場をくだり、堀内沢にて小休止 ヌルヌルの岩場をびしょ濡れでクリアする私
通称”犀の角”と呼ばれる奇岩、ここを皆で登った 大休止
現在のマタギ小屋前にて(金澤・金子・山本・hamanabe) 瀬畑さんによってマタギ小屋に奉納された神棚
日光は二荒山神社の御札入り

 翌日は全員でマンダノ沢を探釣となったが、川上さんの一言で大変な目に遭う事になった。 その言葉とは「蛇体淵まで 40 分」であった。すっかりその言葉を真に受けた全員は、 疑う事も無く遡行計画を立てる。 hamanabe さんと金澤さんは蛇体淵まで行って全員で記念撮影をしてから本流に下る。 2 泊組と私の 4 人は魚止め確認、残りはのんびりと釣り上がるという予定であった。

 しかし、 大滝を三つ巻いても未だ辿り着かず、時間も 12 時を回っている。 この時点で川上さんに非難の声が集中した。 何とか蛇体淵に辿り着いたのは 1 時近かった。 人数分には全くりない食事を済ませ、 ビールと行動酒をあおる。 蛇体淵手前の溜りで山本さんがイワナの手掴みを披露すると、 小鷹さんは ” 乾杯ラガー ” の雄叫びとともに滝壷で暴れまわるわ、 肇さんは滝頭から飛び込むわで大爆笑となる。


 その後 8 名で上流に向かい遡行を開始する。 しかし此処ぞというポイントでもアタリは無く、 イワナが走る様子は一切みられない。 あまりの貧果に 4 名 ( 川上 ・ 小林 ・ 金子 ・ 小鷹 ) は引き返すと言う。 残り 4 名(斉藤金也 ・ 齊藤敦 ・ 肇 ・ 私 ) は上流へ向かうが、 結果は相変わらずで上流の二又手前のゴルジュで寂しく納竿とした。 帰りはあまりの空腹にシャリバテとなり、 膝に力が入らずフラフラであった。 何とか持ち合わせの非常食を摂りテン場に帰り着くことができた。

 翌朝は 2 泊組の 3 人を見送り、八滝沢探釣に川上 ・ 小林 ・ 私の 3 人、 マンダノ沢に hamanabe ・ 金澤、 本流下部に山本 ・ 小林、 テン場近辺は金子、 舞茸採りに小鷹と各自思い思いのコースを選択。 今日こそは釣ろうと意気込んで挑んだ八滝沢であったが、 昨日二人組の釣り師が既に入渓している。 遡行開始早々八滝沢の出合いから少し上流にテン場を構えていた釣り師 2 人を発見し挨拶を交わす。 釣果を尋ねると、 「 魚止めまで行った。 魚は少ないが掛かるとデカイ 」 との事。 フライロッドの長竿にバカ長のスタイルで果たしてどこまで行けたことやら・・・。

 気を取り直し先を急ぐ。  「 滝を 7 つ越えれば魚止めだ! 」 と川上さんが言う。  昨日の ” 魚止めまで 40 分 ” があるので何とも言いがたいが、 今回はどうやら信用できそうである。 しかし竿を出し続けるも昨日同様アタリは無い。 餌釣りの小林くんも 10 cm のイワナ一匹だけだそうだ。 とうとう魚止めの八つめの滝に着いてしまい、 緊張しながら竿を振るが結果は・・・見事に惨敗となった。

 帰りに枝沢を覗いてみたが、 滝の連続する険しい渓相に根負けして 7 つめの滝で引き返してしまった。 釣果は・・・・・。 疲れ果てテン場に戻ると、 本流組と金子さんで 8 匹、八滝組の小林くんが 4 匹。何とかイワナ寿司と塩焼きを食べることができた。 60 本のミズナラを見て回ったという小鷹さんであったが、舞茸は一株もでていないとの事。


 最後の夜は盛大に盛り上がる筈であったが、何と酒が切れてしまった。 残り少ない酒を皆で舐めるように回し飲み、 何とか酔おうとするがテンションはなかなか上がらない。 山本さんのご乱行と皆の叫び声とともに最後の夜は更けていくのでありました。



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