Fishing2006釣行記 1.5m先のセニョリータ〔湯西川支流アサズマ沢〕
1.5m先のセニョリータ 〔湯西川支流アサズマ沢〕
 
  
[報告者] 大塚八朗
釣行日:2006/6/10、11
 メンバー:高瀬賢一、田宮貴男瀬畑孝久
 本宮和彦、大塚八朗
 
 
 
 
 2006年度年間行事、最初のプチ源流。キャンプで酔っ払ってた時に孝久さんから釣行のお誘いがあった。「待ってました」と心の中で思いつつ、「はいっ、はいっ、はいっ」の三つ返事で釣行をお願いした。
 
 前日、本宮さんの御好意により前泊させて頂くことになり、結城市へと向かう。天気予報も晴れマークに変わってきて、素晴しき釣行を予想してしまう。
 3時半に起床し、孝久さんとの待ち合わせ場所へと向かう。途中、高瀬賢一さんと田宮さんを拾いつつ、湯西川方面へと向かう。温泉街を程なく進むと三河沢と橋立沢の出合いの車止めに到着した。
 
 今回の釣行先のアサズマ沢までは、林道歩きの楽チンコース。しかも、三河沢ダムのバックウォーターまでアスファルトの道が続く。しかし、ビール500ml×6缶、ハイボール4缶を持ってきてしまった私のザックは17kg位あり、すぐに肩や腰、膝が悲鳴をあげてしまった。

 途中、今晩のつまみにする山菜を採りながら歩く。約2時間の徒歩の予定だったが、1時間半くらいで目的地まで行くことが出来た。先ず私の肩に食い込む重さ憎き液体を、愛すべきビールへと変換させるために沢で養生。
 
 さて、テン場の設営である。しかし孝久さんが、忘れてきたビニール紐を途中で買ったものの、車に忘れてきたことに気付く。でも、流石は渓遊会!お助け紐を使って、すばらしいテン場が出来上がった。実は、わたくし、初のテン場体験なのです。ここでちょっとだけ、水分補給。さすがに苦労しただけあってのビールは最高!

テン場の設営「ビニール紐は何処だ・・・」

 そして、釣りの準備に取り掛かる。本宮さんはエサとテンカラをやって食材確保をするとのことだった。私のみヘッポコ洋式毛鈎釣り。しかも3年間のブランク付きである。

 順番に釣り上がって行くが、毛鈎に反応が薄い。テンカラ、フライと惨敗で本宮さんにエサで狙ってもらいながら一人2尾の晩飯を確保していく。キャッチすると何やらデコピンをしているようだ。フライフィッシャーだった私にしたら「何ってこった!」の風景である。でも渓遊会に入会し、いろんな人と話をするうちに「今年から少し食べる」と決意していたのだ。しかし、未だにイワナを手にすることが出来ない。手製のリーダーシステムもバランスがいまいちでターンオーバーが上手くいかない。

3年ぶりのフライだが、果たして上手くいくか・・・
振り返るとカメラが・・・「何撮ってんスか!」の図

 すると高瀬さんのテンカラ竿が見事な弧を描いているではないか!尺近い良型である。幽渓っぽい感じの沢なので、魚体が全体的に黒っぽいのが特徴である。私もポイントを譲ってもらいながらテンテコテンテコやる。するとパシャ!「出ました!!」と喜んで取り込んでみたら、口の脇に掛かったスレ。やはり私がヘッポコか、それとも私に似たヘッポコイワナだったのか、できれば後者にしたいところだが、結局私がヘッポコだということになる。

カーフテールのパラシュートフライで攻める高瀬さん
高瀬さんは見事、ドラカラで

 やはり高巻きともなるとパックロッドと言えども面倒になってくる。孝久さんから「テンカラにしなっ、フライロッドは封印ね」とザックに仕舞われてしまう。ということは、テンカラ初体験ってこと?

 孝久さんからテンカラ竿を渡される。手にしてみるとフライロッドより遥かに長く、ティペット(ハリス)も随分と太い。おまけに毛鈎が浮いたり沈んだりと暗闇で釣りをしている感じで困惑しっぱなしである。「ラインの先1.5mの状況をしっかり見て!」と言われた瞬間、イワナがヌリっと動いたような気がした。合わせてみると「掛かった〜!」。やったぞ-!、テンカラってまだよく分からないけど釣れたぜ〜!御指導ありがとうございます!

滝を高巻く手前でフィッシュオン!

 高瀬さん、孝久さん、田宮さん、本宮さんの竿さばきをじっくり拝見する。絶妙なラインさばで的確にポイントを攻めている。水温も上がり、昼に差し掛かる頃になると、みんなの釣果が上がっていく。

高瀬さんの竿捌きを後ろからじっくり拝見!
エサで食料分を確保する本宮さん
絶好のポイントを探る
食べるのに丁度よいサイズをゲット!!
これまた嬉しそうな本宮さん
左岸を大きく高巻いた滝の手前で

 
ってな訳でテン場へと戻り、待ちに待った宴の始まりです。みんなで「乾杯〜!」。高瀬シェフによる山菜とイワナの天婦羅、圧巻はイワナの蒲焼である。高瀬さんの「これが旨いんだ!」の言葉で更にウマサ倍増!!
 本宮さんが持ってきたサルナシ酒、ウイスキーがみるみるなくなっていく。

シェフ高瀬による料理は絶品

 ナツメロと駄洒落だじゃれ混じりの会話で大いに盛り上がって、田宮さんのボルテージも最高チョーと思ったら、った田宮さんが沢の方に半分落ちかかってるじゃありませんか!そういえば沢でもズルッ、そのまま後転しながら竿を岸に投げ頭からボッチャン。慌てて上がってきて、タバコを素早く岸に投げたのを思い出した。しかしこの状態では、あの俊敏な動きは絶対無理であると感じ、二人係りで起こす。

 焚火の勢いも、やさしいきにかわったところでお開き。沢の流れの音もフェードアウトしていく・・・・・・。我がイビキはフルボリュームに。

テン場に戻って先ずは乾杯!!
この頃の田宮さんはまだ元気
田宮さんの駄洒落に苦笑する二人

 翌朝、天候は霧雨。田宮さんはモゴモゴと喋るイモムシと化し、なかなか起きようとしない。昨日のウイスキーがかなり効いてしまったらしい。
 朝食をゆっくりと済ませ、お世話になったテン場を撤収していく。
 
 林道に上がるまで結構きつい上りだ。二日酔いの田宮さんが少し遅れて這い上がってきたが、疲労困憊こんぱい、顔面蒼白そうはくである。小雨の降る中、車止めまでゆっくり歩いて行く。ダムを越えた辺りからデューク更家ウォークも始まり、田宮さんも復活!
 
 車に一旦戻り、高瀬さん、本宮さん、私とでそれぞれ別れて1時間半程下流域、支流を釣ってみる。高瀬さんが5尾、本宮さんが1尾、私はやっぱりヘッポコでバラシ一回で竿を納める。
 
 そして孝久さんと「お疲れ様でした」と言って別れようとした時、ニカニカっとした孝久さんの顔があった。んっ、?・・・・・「八ちゃ〜ん、釣行記よろしくね〜!」、やっぱり来たかー!
 

(おおつか はちろう)
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