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Fishing>2006釣行記 晴れ男達と憧憬の渓へ[朝日連峰 三面川竹ノ沢] |
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晴れ男達と憧憬の渓へ [朝日連峰、三面川竹ノ沢] |
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[報告者] 山路由洋
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釣行日:2006/8/19〜21
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メンバー:瀬畑雄三、平江 誠、古口哲男
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寺尾一木(渓流師会)、岡部勝明
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山路由洋
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8月中旬、平江さんから、メールにて「今度の三面川よろしく!メジロアブの発生が半端じゃないよ、対策は万全にね!」と連絡をもらい、キンカン、軟膏、防虫ネット、とりあえず思いつくものをザックに詰めた。 三面川は、朝日岳を流れの源とし本流は泳ぎあり、支流に入れば大半が岩登りと険谷である。 8/19〜21の間、入会当時から是非一度は訪れたい渓の一つであった三面川竹ノ沢を釣行する事となった。 天候不良等でやむなく小屋にて停滞、昨年は竹ノ沢に届いたもののF1止まりとなっていた。
私は平江さんと一路、奥三面ダムの車止めを目指す。 車中では、前回の「中杉川改め・・・・釣行」の話で盛り上がり、途中三面ダム展望台にて、平江さんが「ここだよ!風速25Mで飛ばされそうになったところは・・」と再度爆笑である。
車止めに着くと一台の車が止まっており、近づいて声を掛けると、今回の釣行メンバーである岡部さんが既に到着していた。
私達は初対面でありながらも、到着と今回の釣行の成功と安全を祈り、祝杯にて盛り上がりつつ、残るメンバー達を待った。
昼間の気温が高かったせいか路面の温度が下がらず生ぬるい風が漂う。 間もなく、山間を車の明かりが縫い、古口さん、寺尾さん、そして瀬畑顧問の到着となり全員集合。
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奥三面ダム車止めにて全員集合 |
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出発前まだまだ元気、さあ行くぞ!
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一本吊り橋を慎重に渡る
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三面避難小屋にて大休止
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周りが明るくなると、何処からともなく今回の大敵メジロアブが出てきた。
皆で挨拶もそこそこ早速荷物のパッキングをやり直し、今回のルートを再度確認、瀬畑顧問の「さあ!行くぞ!」との声で出発となった。
三面避難小屋まで林道歩きでのんびりと行くことになった。
途中、瀬畑顧問による山菜教室にて、ワラビの伸びた若い部分を採り、下処理しながら醤油漬けにする。 早速今日のおかずが一品出来上がる。 瀬畑顧問、勉強になりました!しかし途中最大の難関、平四郎沢に架かる木造の一本吊り橋に到着。 噂には聞いていたが、見た瞬間に背筋がゾッとた。 皆で慎重に渡り終え順調に林道を進んで行くこと約2時間、三面避難小屋に到着しそのまま大休止となった。
行きに漬け込んだワラビとおにぎりを頬張る。 ワラビはしっかり醤油がしみ込み、心地よいシャキシャキ感とぬめりがあり美味だった。
周囲では相変わらずアブが煩(く纏(わり付く。 皆が体力を回復したところで、林道?獣道?のような踏み跡をたどり本流への下り口を探す。
約2時間踏み跡を辿り、何とか此処しかないな!と云う下り口へ到着し、出発から約5時間後やっと念願の本流に立つ事が出来た。
しかし、本流に到着すると待っていたのはメジロアブの大歓迎。 瞬く間に皆の体に集まってくる。 出発前から覚悟はしていたが数が半端ではない。 岡部さんは自家製ハッカ水を付け、他はネットを被りキンカンを塗りつつ、休憩もそこそこ今回のテン場を探しながら、更に上流を目指す。 あれっ!先頭を行く瀬畑顧問が、メジロアブの大群で黒くなっている。夥(しい数である!!
本流は泳ぎが所々にあり、8月とはいえ水は非常に冷たい。 なるべく泳ぎたくない皆は岩場を際どくヘツッて行くが、その横を、瀬畑顧問が「ダイジだ。渓はこうやって上るんだよ。」と泳いで私達を横目に追い抜いていく。
凄い・・。 間もなくすると、整地すれば何とか6人が横になれる高台を見つけ、今回のテン場とした。
薪を集め、テン場を作り終わると「釣りに行って来なよ。」と瀬畑顧問の合図に、顧問、古口さんを残し4人でさらに上流を目指す。
本流は随所で魚が走るものの、なかなか鉤に掛からない中、平江さんが見事一発で良型を掛ける。
皆で交代しながら毛鉤を打ち、今夜の宴の分だけ確保して足早にテン場へ戻った。
テン場へ戻ると、周りには相変わらずアブの大群がお待ちかねである。 これでは着替えも出来ないと、とりあえず夜の宴の準備に取りかかる。
辺りが暗くなるとアブの大群は何処かへと消えた。 夜の宴では、瀬畑顧問より竹ノ沢の話を色々と聞き、明日がますます楽しみになった。
今夜も皆で遅くまで盛り上がってしまった。 見上げると満天の星空、明日も晴れますようにと祈りつつ、シュラフに潜った。
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瀬畑顧問が岩魚の刺身を振る舞う
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夜も月明かりが無くなるまで宴は続く
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二日目、瀬畑顧問の「起きろ、今日は早めに出発するぞ!」と起こされる。今日も天気は快晴である。
早速、メジロアブのお出ましに「早いよ!」と突っ込みを入れ、素早く着替えを済まして朝食を摂る。
「今日は行けるところまで行ってみよう。」と共同装備を分担し竹ノ沢を目指した。
本流の途中大きな釜淵で早速岡部さんが、ドバミミズで岩魚を狙う。 岡部さんは本流竿の太仕掛け、何時大物が掛かってもいい仕掛けである。
やはりドバミミズはすごい、尺2寸クラスを次々と掛け引き抜いていく。
その後、上流に向かうにつれて泳ぎも多くなり、途中、瀬畑顧問にお助け紐で引っ張られながらも、出発から約2時間後、以東沢と竹ノ沢の出合いに到着した。
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日向ぼっこをしていたニホンマムシ
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やったね、平江さん!三面川本流、最初の岩魚
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寺尾さんもテンカラで掛ける
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三面川本流、釜淵で岩魚を狙う
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続いて瀬畑顧問が狙う
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三面川本流、以東沢(左)と竹ノ沢(右)の出合い
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相変わらずアブが煩く付き纏う
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何処までも続く巨岩達
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さあいよいよ今回の目的地でもある竹ノ沢に向かうこととなる。 竹ノ沢に入るとやはり泳ぎの連続、切り立つ岩壁と巨岩が現れる。巨岩のゴーロ帯が行く手を阻むが皆で協力しながら前へ前へと進む。
ホントに岩登りになってしまった。 まもなくすると1段10mのF1が見えてきた。
ここも大きな淵である。
「岡部さんお願いします!」と早速竿を出すと、直ぐに竿先が「ギュン」と水面に吸い込まれる。
キタッー!でかい!岡部さんは、本流長竿を見事に操り、尺5寸の見事な岩魚を手に取り満面の笑みを浮かべる。
その後も尺3寸クラスを次々と掛け、大満足であった。 ここで大休止とし、皆で暖かい味噌ラーメンを腹に押し込む。
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さらに、上流を目指す
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念願の竹ノ沢F1
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竹ノ沢F1で、岡部さん会心の1尾
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山の食事は何でもうまい!
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いよいよF1を越えて行くのだが、まき道がないため直登となり、平江さんが突破を試みる。 ザイルで平江さんを確保し、淵を約15m泳ぎ、滝下岩壁に取り付くも岩肌が滑り、手が掛からない。 皆で無理なのか・・と思った瞬間、平江さんの身体が水面から浮かび、力強く岩壁に取り付いた。 その後、颯爽と約10mの岩壁を登りF1の上に立った。 皆が拍手喝采、「やった!凄い、凄い!」と平江さんを讃えた。 その後は平江さんに確保してもらい、皆がF1の上に立つことが出来た。 此処までに泳ぎ、岩登りと連続だったので、さすがに皆に疲れが見える。
F2まで竿を出しながら上るが、魚影が薄くなかなか掛からない。 結局、F2まであと少しのところで時間切れとなってしまった。
「続きは次回に残しておきますか?」 「了解!」 帰りはドボン、ドボンとほとんど泳いでテン場に戻る。
夜の宴での話題は、やはり平江さんのF1突破の話で持ちきりであり、何度乾杯したか憶えていない。
今夜の宴は最終日、酒がなくなるまで続くのであった。
今日も快晴、今日はのんびり帰るだけだ。 皆で朝食を摂り、テン場を綺麗に片付け、渓を後にする。
今回は、泳ぎ、岩登りと大変厳しい釣行であった。 会は年間行事で水トレ、岩トレを行っているが、源流釣行に備え、改めてトレーニングの必要性を心底感じた釣行となった。
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(やまじ よしひろ)
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