Fishing2007イベント 水トレ in 奥多摩
水トレ in 奥多摩
 
  
    
[報告者] 本宮和彦
                          釣行日:2006/5/5、6
          【メンバー】小鷹哲 小林一夫 上田勉 上田房子
                  平江誠 高野日和(ゲスト) 稲葉英幸
              寺尾一木 古口哲男 大塚八朗 本宮和彦

 【エピローグ】
 月日と云うものは人間の記憶ばかりか恐怖感までも奪い去ることがある。寒い、怖い、痛いの三拍子揃った記憶を紐解き、夜半の青梅街道を走る車内でふと、去年の楽しくも辛い思い出がよみがえってきた。
「水トレって楽しいよ〜」とみんなに誘われルンルン気分で参加するも寒さで食いしばる歯もかみ合わず寒かった去年を思い出しながら宵の宴会が楽しみなどと考えながらパゼーロのハンドルを一路待ち合わせ場所の奥多摩湖へと向わせる。
 最近ではことあるごとに前夜乗り入れが通例となり同行の寺尾サンと遅れて到着の八ちゃん、稲葉サンとで夜半過ぎの乾杯。翌日への体力温存のため早め(?)に就寝(AM3:00)。

 翌日(当日)は雲ひとつ無い青空。関東では気象庁から入梅宣言が出されたばかりのはずだが、ともかく雨よりは断然良いに決まっている。一路集合場所である一ノ瀬林道へと到着すると、今年から”特攻会長”に就任した小鷹会長がにこやかに出迎えてくれた。その後続々と集まり朝食を取りながらしばし談笑。予定より少々遅れて入渓地点へ向うが、どうにも腹の調子が良くない。このままテンバでのんびりお腹を暖めて昼寝でもしたいところだが、どう見ても近所のコンビニへタバコでも買いに行くようにしか見えない寺尾サンに促され下腹に力を入れないよう急斜面を一ノ瀬の流れへと降下していくのであった。

おっ買い〜物♪おっ買い〜物♪
                 さぁ!みんなで頑張るぞ〜!
                  よ〜し!やってやるぜ〜〜!!
 【激流のトレーニング編】
 ジャンケンでトップを決めると最初に負けてしまったのはゲスト参加の高野さん。上下ウェットで身を固めどう見ても「オレはやってやるぜ〜」と闘志をみなぎらせているように見える。(このときまだ私の下腹部には緊張が走っていた・・・)
上流を目指し遡行を続けると二人の釣り人とすれ違う。(おっ!これは釣り人の方々に迷惑は掛けられない。中止か??)
しかし残念ながらこの先には釣り人はいないようだ。
「おおい!次は本宮!まかせたぞ〜!」(上田さん、下腹に力が入らないって云ってるじゃないっすか・・)
なるべく穏やかな流れを狙って平泳ぎを始める。ウェットを下だけはいているためかザックを背負った沈む上半身とのバランスが取れずキックが効かない泳ぎでツルツルの岩場へへばりつく。はずが安心しすぎて表層の流れに下半身が流され引っかかっていたホールドに指先が耐えられず敢えなく流されて大笑いのみんなのもとへ。(いいんです。計算通りです)

 続く今回初参加の古口さんも果敢に攻める。少々流され気味ながらなんとか離されずに付いて来るが寒さで震えている。流石の竹の沢経験者でもてこずっているようだ。
稲葉サンに到っては今回不参加の須藤さん、稲垣兄弟の分もと沢山の一ノ瀬天然水をたらふく飲んでいた。しかし、元気一杯!寒さを物ともせずカメラマンとして震える手を押さえ激写に次ぐ激写。(核心部ではカメラを出す余裕が無かったのか、メディアには記録されていなかった。)

大丈夫か?本宮・・・
                        平江サンは余裕!余裕!

 時々垣間見える青空から射す暖かい陽にみんなが集まる。いよいよ核心部に入るとそこは両岸狭まる暗黒の流れ。
ここからはオレに任せろ!と平江サン。まるで底に足が着いて歩いているように進んでいく。(すんげぇ〜〜!!)
上田さんも当然のように続き小鷹会長に至っては泳ぎのスピードがとてつもなく速い!
泳いでも泳いでも終わらない流れにひと時の休息を入れよう。
 男の子だもん!と頑張ってきているがその中で紅一点!ガッチャンさんの頑張りには驚かされた。寒くても”ニコニコ”痛くても”ニコニコ”
恐るべしガッチャンさん・・・

いくつかの薄暗いゴルジュを抜け安心する間もなく本日のクライマックス。約20bの泳ぎを要し取り付きの悪そうな釜から左岸側を直登する。ここは高野さんと小鷹会長にリードしてもらいどうにかやり過ごすが、ザックをロープで流しみんなが登りきる間八ちゃんと私はずっと釜の中で全身を冷やしてしまった為、最後の直登でお助けを出してもらっても腕に力が入らない。足の踏ん張りも効かず腕の力だけで登ろうとするが重くなった背中のザックが「もう少し浸かってようよ〜」と上に進むことを許さない。心の中で「ファイト!いっぱ〜っつ!!」と叫びみんなのもとへなんとかたどり着いた。(でもついにここで下腹部の抑えが効かなくなっていた・・・)

穏やかなな流れを泳ぎ切る
                   見守るガッチャンさん
                  陽が射す河原でお昼ご飯
                   相変わらず余裕、平江サン

 
【酒で全て忘れちまえ!宴会編】
 あれだけ寒かった沢沿いから急斜面を這い上がるとテン場としている広場ではとても快適に日差しが眩しく、タープを張り薪を集め水を汲んできたら楽しい宴会のスタート。
今回は小鷹会長の発案で”手作りギョーザ”を作ろうと準備を始める。急遽参加の山本夫妻、遠く茨城からギョーザの手伝いにだけやってきた二人組を加えワイワイと飲みながら今日の寒さも笑い話に変えている。
 

謎の二人組みとギョーザを作る
               山本夫妻も急遽ギョーザ作りに参戦

 こんがりとギョーザが焼きあがりみんなの口に入ると益々ビールの進みが早くなる。そんな中小林さんと乾杯をしようと話しかけるとおもむろに小林さんから意表を突くひとことが。

小林さん 「おお!本宮。今日はご苦労サン!でもな、嫌なことは飲んで忘れちまえ!サア!ぐっと空けろ!」
私     「えっ?別に嫌なことなんて無かったっすけど・・・ぐっ!」(キョトン)
小林さん 「いいんだ・・とにかく飲め!酒で全部忘れちまえ!お前の気持ちは良く分かる!」
私     「
みんなと同じように楽しかったんだけどなぁ・・・ブツブツ
小林さん 「お前の気持ちはオレが一番良く分かる・・だから飲んで忘れちまえ!」

  どうしても私を落ち込ませたいらしい・・・

                     高野さんと小林さん

 不思議な(?)会話を交わし高野さんとも親交を深めビールから焼酎へとすすむころには陽もどっぷりと暮れ酒宴は更に盛り上がりをみせる。途中のナツメロ大会では平江、高野、寺尾の合唱が眠気を誘い(?)私は早々にダウン。。。
焚き火の周りでは深夜まで怒涛の乾杯合戦が続いたようだ。


 翌朝も快晴!昨晩の飲み疲れなどどこ吹く風。米を炊き、味噌汁の薫りにいても立ってもいられない。昨夜のおでんもいい具合に煮詰まり、おかずと云うよりはツマミだな!などと笑いながら朝食を済ませる。
後片付けも云う間でもなくキレイにこなし、今日どうせ浸かるならと一路温泉を目指しテン場を後にした。

みんなで記念撮影

 【あとがき】
 トレーニングとはいえやはり事前の準備(筋トレやストレッチetc..)の大切さを痛感しました。しかし、先輩方の泳ぎや水への入り方など学ぶところが多く、私も少しですが昨年よりは形になっていたかな、と自負しております。実際に重いザックを背負って泳いだりすることが果たして出来るかは甚だ疑問ではありますが自信を過信としないようこれからも源流を楽しんでいこうと思います。


(ほんぐう かずひこ)
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