Fishing2014釣行記 馬鹿者たちのシーズン幕開け
馬鹿者たちのシーズン幕開け
 
  
[報告者] 齊藤敦
釣行日:2014/5/2〜3
 メンバー:林出政治、本宮和彦
 阿部光延、寺尾一木、齊藤敦
 
 
 
 
 

魚釣りとは「道具を使用して魚類を捕獲する行為」であるそうです。

 そして釣りをあまりしたことのない私の知人の釣り人のイメージはお構いなしに吸い殻やごみ、空き缶を捨てる。確かに、真新しいコンビニのおにぎりの包みや餌のミミズの箱なんて珍しくないな。

 追い越されたの、越したの、先行したのにとしょっちゅう。トラブルに確かに、良く言われる話釣った魚は根こそぎ持ち帰る。

 確かに、食べもしないで冷蔵庫に入れっ放し、その内ゴミになんて。聞く話成魚放流の管釣り的な場所ならまだしも源流域でも魚籠を重くして自慢げにしている釣り人もいるな〜。

 自分さへ良ければ確かに、譲り合ってみんなで楽しくなんてあんまり聞かないな〜。



絶好のポイント




 だから一概に知人のイメージを否定できはしないな〜。

 そうだとすると我会の活動の中の釣りも十拍一絡か?だとしても竿も持たないで来てだらだらと付いて歩くだけの者、持っていても他人の釣りを眺めているだけで竿を出そうとしない者、わざわざ苦労をして辿り着いたのに皆が釣りに出る中、テン場でまどろんでいるという者などなど色々な会員がいるので知人のイメージとは少し違うとも。



雪シロゴンゴン

浮石に気を付けながら遡行



 でもそう言えば渓遊会とは字のごとく渓で遊ぶ会なので釣りに拘る必要もない訳でここに集まる者が仲間として時間を共有するのが目的なのだからこれはこれでは全く逸脱してはいないのである。そして魚を釣っても持ち帰らないことに「それだったら遠いところまで苦労して行って何のために釣りをしているの?」と言われ、「気の合う仲間で美味い酒を飲みに」と応えると「馬鹿じゃないの」と。

 でもそうなんです、ちっとも腹も立ちませんが馬鹿なんですよ。



エサはブドウ虫で十分でした







 そんな馬鹿者たちが集まり、ゴールデンウィークはどこかへと思案し、最終的には山形へ。そして類まれな馬鹿者集団は
前夜は林出さんの山荘泊まりで小宴会、釣りから帰ったらさらにそこで大宴会と酒飲み中心の(いつものこと?)釣行。

 予定通り金曜の晩にメンバーが山荘に集合、全員で軽くやって早起きして現場に との計画。でもこのメンバーがそんな節操がないことは十分承知。運転手以外は中々起きずに結果はやっぱり予定時間をはるかにオーバーしての出発。山荘から現場までは約1時間強、どうせ釣りは二の次と半ばあきらめて林道へ入る、例年林道を行って沢が離れる場所からの入渓になるが思いのほか道が荒れていて4駆でもこれ以上は無理という場所へ、でもすっかり日が明けているのにここまでに他の車はない。



湧水のほとりで幼いシドケたちが



     
  雪シロの中、良くエサを追ってくれました

 
 

 支度をしながら沢を見ると随分と水量が多く、早朝にも関わらず暖かく雪シロでの増水のよう。

 
 それぞれ釣りをする人、山菜を見ながらきょろきょろと歩き回る人、ただただ付いて歩いている人など、でも誰もがそれなりに楽しんでいるよう。私は釣り竿を片手にコゴミを見つけては昼食の具材にとレジ袋に収める。この時期は増水でポイントが潰され釣る場所も限られる中、飽きない程度に岩魚が釣れて良い型の数尾のみをキープ。



コゴミ畑の向こうに台地が広がります



 皆さんそれなりに十分なようで「早くどこかで始めましょう」とのサインが。左岸に苔むした支沢が落ちて見るからに澄んだ流れが、ロケーションもまずまず、場所はここで良し

のんびりと冷えたビールをやりながらぽかぽかの陽気の中、幸せな時間が過ぎて行く、朝飯は来る途中でパンを軽く頬張ってきた程度で腹のすき具合も丁度の頃合い。キープした1匹をつまみ用に刺身におろしシーズン初のそれをいただく、夏場の肥えたイワナも美味いが、今時分のこりこりした触感のイワナも中々美味い。

 
 昼飯は持参したパスタを大鍋で茹でて炒めたコゴミとニンニク、タカの爪をがっつり効かせた源流ペペロンチーノ。少し強めのニンニクが食欲を一層掻き立てはしが進む。



   ニンニク・タカノ爪・コゴミが食欲をそそります

 

  齊藤さん特製
ペペロンチーノ


 
 
春の日差しの中のんびり昼食



 

 「そんなに茹でて喰いきれる?」との声もあったが杞憂に終わり無事完食。

 朽ちた木に手こずりながら焚火を熾す者、腐葉土ふかふかの地べた布団にひっくり返り寝てしまう者、馬鹿話で盛り上がる者とそれぞれがまったりとした時間を過ごす。

 随分とゆっくり時を過ごし、これ以上は今宵の宴会準備に支障が、と言うことで下山。




 30年も前の話、釣竿の先にいるイワナにしか関心がなく仲間と行くとポイントを譲り合うこともいやで一人で釣りまくっていた時期の方が釣り人としてのピーク、今は釣り人落第の大馬鹿になってしまったが何の後悔もなく、いつもが最高。




   そして本日も雲一つない最高の天気、仲間、また今年も馬鹿者集団の山遊びの始まりです。



(さいとう あつし)
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