Fishing2014釣行記 栃木県川俣 某沢
栃木県川俣 某沢
 
  
[報告者] 高瀬賢一
釣行日:2014/6/18〜19
 メンバー:小池卓、前垣均、高瀬賢一
 
 
 
 
 
 

 不順な天候の合間をぬって、三十年ぶりに訪ねた沢は、昔のままの懐かしい流れであった。

 小さなポイントを丁寧に拾ってゆくと、至る所から良型が飛び出してくる。岩魚が復活してきたようだ。魚のいない川ほど寂しいものはないが、こうして猛然と毛鉤に飛び出して来る姿には感動してしまう。

 持ち帰りは一人三匹の約束となっているので、傷つけないように放流を繰り返す。

 小池会長や前垣さんはと見ると同じ様に楽しんでいる様子、栃木県の渓流も間違いなく復活してきている。嬉しいことだ。かつては六寸程度の岩魚が一日つり上っても、四〜五匹程度と寂しい限りで、自然と足が遠のいてしまったのだ。あまり遠出をしなくても県内で渓流を楽しめるのは、年々高齢化してゆく私には嬉しいことで、当分身近でこの世界を楽しめそうだと期待ばかりが膨らむ。



フライラインを手繰り寄せる

中々の良型ですね



 三時を少し過ぎた頃、曇り空からポツリ、ポツリと雨が落ちて来たのを合図に竿をたたむ。帰りの林道で三つ葉を摘み、ウドを収穫する。 これで今夜のツマミが二つ増えた。天場はすぐ奥に小沢が控え水の心配はなく、さらにうまい具合に日陰になっている。すぐ脇にはザワザワと音をたてて流れる太い本流が見え、いつまで見ていても飽きることはない。椅子に腰かけながらビールと、プロの作ってくれる天ぷらをいただきながらなら尚更で、こうゆうのを珠玉の時と言うのかもしれない。

相変わらず小池さんの天ぷらは絶品だ。 カリッと揚がって失敗がない。特にかき揚げは目を見張る物がある。(家で研究してそうだ。)

 他に今回は岩魚とウドの甘カラ煮をメニューに加えてみた。少しの油でウドを炒め、甘カラのタレを加え、そこに皮をむいた刺身用の岩魚の切り身を入れコトコトと煮る。『 結構いけるよ。 』と前垣さん。さらに三つ葉のおひたし、鰹節と醤油でおいしくいただく。



イワナを三枚におろし甘辛いタレで煮込む


前垣さんもご満悦


天ぷら職人
小池会長





 翌朝はこのところ好評な天丼をつくり、岩魚汁と一緒にいただく。体重を気にしている私には酷な料理だが、諦める訳にはいかないのが辛い一品だ。


爽やかな朝を迎え2日目の釣りへ




 二日目の釣りは昨日切り上げた場所からのスタートとなる。今日は昨日程の反応はないが、あまり気にせず釣りすすむと、先行者らしき足跡があり、さらにフキの葉がたくさん捨てられていた。フキを収穫したようだ。フキも水菜も取り頃のやつが所々に有り、岩魚がダメでも山菜があるとばかりに少しずつ収穫させていただく。


 この時期の山は楽しみが多い。そうこうしているうちに先行者に追いついてしまった。エサ釣りらしくゆっくり釣りあがっていた三人組であった。先頭の小池さんが声を掛けようと近づくと、逃げる様に上流に消えていってしまった。小池さんの顔が怖かったのか、それとも何かやましいことをしていたのかのどちらかだとは思うが、む〜 前者だったかも知れないと、前垣さんと顔を見合わせる。



小池会長のテンカラ




 

 丁度最初の橋に着いてしまった為、林道に上がり戻ることにした。天場撤収後もう一本の沢を見ながら帰る事になったが、私の記憶が曖昧だった為、沢に降りる道の入り口を忘れてしまい通り過ぎてしまった。 

 今シーズン中にもう一本の沢も覗いてみたいねと、次回を約す。






 


(たかせ けんいち)
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