Fishing2015釣行記 三面川釣行記[新潟県朝日連峰]
三面川釣行記[新潟県朝日連峰]
 
  
[報告者] 本宮和彦
釣行日:2015/9/19〜21
 メンバー:小鷹哲、齋藤敦、林出政治
 岡嶋信雄、本宮和彦
 
 
 
 
 この遊びをしていれば一度は行かなくてはならない渓、いわば積念の思いを持つことは大切なことだと思う。

 三面川を知ったのは釣り雑誌「渓流 '95」を読んだことに遡る。当時の記事を読み返しいてもたってもいられずにいると9月の会釣行に空きができたことを知った。ここぞとばかりに無理やり計画を捻じ込みいざ三面への思いを膨らませる2週間はあっと言う間に過ぎた。


 メンバーは当時の記事でも登場する小鷹さん、30年来の三面ベテラン齊藤、林出両氏、今年新入会の岡嶋さんと私の5名体制が整った。

 事前情報では三面小屋からの杣道の荒廃は激しいらしい。今までも藪漕ぎ、道迷い、ビバークと一通り苦難の行程を踏んできたつもりではあるが誰に聞いてもチョット今回はやばそうだ・・・


この記事に惹かれて今回を計画しました
右ページのアップと左の岩上で休んでいるのが小鷹さんです


  前夜車止めに到着後小鷹さんと軽く入山祝いを済ませ、福島組を待ちながら朝までぐっすり寝てしまったが朝霧の中、予定通り出発。

 1週間前からの豪雨で沢の状態は満水御礼、聞けば平水の3割増しと言う願ってもない遡行日和である。
岩井又沢の下降点を過ぎこれまた噂の「平四郎沢の吊り橋」を渡り、三面小屋に到着。ここまではきれいな登山道を歩くため何の障害もなくこれからのギャップが楽しみにさえ思えてきた。


岩井又沢下降点の手前で一休み
手相でも気になっているのでしょうか?


            
噂の平四郎沢の釣り橋
マタギの須貝さんが掛けたそうです


 
     
  下を見るとなぜか飛び降りたくなるのは私だけでしょうか?


 
   
三面小屋
「みーぢ、ねーぞーい」





 「誰がトップで行く??」
齊藤さんが何故か私だけに直接聞いてきた。

 「ああ!私がトップで行きますよ」
軽々しく答える私ではあるが何の根拠があるわけでもない。ただただ早く前に進みたかっただけで噂の藪道へと自ら進んで入っていくこととなった訳である。
 


 進んでみると意外や意外!雨の後とは好都合!
本来道を覆い隠すはずの草や葉、木々が雨に濡れて旨い具合に垂れ下がり道を鮮明にしてくれているではないか!

 なんて世の中旨い話はそう続かない。枝沢を渡るたびに先の登り口が無くなりルートファインディングの醍醐味を味わう藪道も迷うことなくテンバ予定地まで無事到着。

 雨が降りそぼる中、設営を済ませまずは乾杯。

 明日の好天を願い今日は早めに就寝することにするが、楽しくて中々寝付けず結局日付が変わるころようやく眠りについた。
 

 三面本流の流れ


     
テンバ前の一匹


     
  真剣な面持ちで料理を食べる岡嶋さん

 
 




【2日目】

 昨夜来の雨で水嵩が減るどころか増えているように見える。

 そんな中、遡行リーダーである小鷹さんが

 「ここでジッとしていても仕方がない。行けるところまで行ってみようぜ!」
 
 
なんと心強い言葉だろうか。特に最後の「ぜ!」に心痺れる私でありました。


 

昨夜からの雨で停滞を強いられそうな雰囲気
ところが、小鷹さんの一言で

  

 この言葉で冷たいシャツとズボンに着替え手ぬぐいを頭に巻いて気合を入れ直し、太い流れを歩き始めた。
渓相は切り立ったゴルジュと言うほどではなく程なく森が近くまで降りてくる気持ちの良い沢である(少なくとも増水の事実さえなければ)

 平水であれば無用の高巻〜懸垂などアトラクションをこなし日がさし始めた河原で昼食タイム。イワナ達は深場に張り付いているせいかフライの岡島さんがドライ毛バリを流すがリアクションはほとんど無かった。

 無論ここは大きい錘を付けた餌釣りの出番とばかりに林出、齊藤コンビがピンポイントキャスティング。釣れてくるイワナは体高もあり優に尺は越えている。


 上流部では尚も雨が続いているようで、段々と水嵩がまたしても増してきた。
流れが圧縮されたゴーロで本日の遡行は終了。続きはまた来シーズンのお楽しみ会に取っておき踵を返し一路テンバへ逆戻り。



 
流れの向こうのタルミに毛バリを流す私


     
  冷えた体には暖かいラーメンで熱分を補給

 
 
     
  林出好調も颯爽と高巻きピース


 
 
     
  これでもまだ15aは水嵩が高いそうです


 
 
     
  釣れたイワナと小鷹さん
ウェットスーツで泳ぎは任せろ


 
 
     
  林出好調と尺3寸のイワナ


 
 
     
  齊藤さんは釣り下りながらも良型を掛けていました
この竿先に掛かったイワナは??


 
 
     
  こんなところにいました


 
 
     
  楽しい沢下り
走っても泳いでも楽しいものです


 
 


 私はと言えば前回の立谷沢での苦い経験(?)を基に今回は隠し酒まで持ち込んだため中々酒が無くらないと当の上田さんが聞いたら怒り出しそうな事態に齊藤さんも大笑い。

 

テンバでくつろぎましょう


     
  【左上)小鷹さんと林出好調【右上】私と岡嶋さん

【左下】謎のキノコごはん(絶品でした)【右下】齊藤さんと味噌汁は俺に任せろ林出好調

 
 
     
  今宵はドンチャン騒ぎ
この後何故か生肉が出てくることに・・・
大丈夫か??


 
 
     
  青・黄・赤
信号のような夜です


 
 
  



【3日目】

 快晴の空を見上げながら今日だったら奥まで行けたろうなあ・・・などと考えても仕方の無いことと思い、撤収作業を終えこれまた乾いた不明瞭な藪道を歩き出す。

 赤滝の轟音を聞きながらルンゼを渡り切り小屋まで戻りソロで来ていた方と談笑を交え帰路を急ぐ。

 

     
  また来年来ましょう!


 
 
     
  楽しい道探しの旅


 
 
     


 来年の話をすると鬼に笑われるそうだが鬼より、もしくは鬼と同等の藪の怖さに十分弄ばれた私だが必ずや次回は満足のゆく3日間にしたいと思う。

 秋風吹くダムサイトを煌めくススキの穂と以東岳をバックミラーに見ながら憧れた三面の流れを後にした。



   思い出の動画
 
 
     
(ほんぐう かずひこ)
BACK HOME TOP
                          Copyright (C) 2005 utsunomiyakeiyukai. All Rights Reserved.