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Fishing>2016釣行記 遥かなり 三面川[新潟県朝日連峰] |
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遥かなり 三面川
[新潟県朝日連峰]
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[報告者] 本宮和彦
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釣行日:2016/7/16〜18
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メンバー:小鷹哲、齋藤敦、上田勉
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寺尾一木、本宮和彦
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昨年来の宿題をこなしに今年も私は朝日連峰懐を流れる険谷「三面川」を目指した。
メンバーは私(本宮)、齊藤、小鷹、上田、寺尾の5名。
幕開けは梅雨本番の大雨、関東チームは塩原で雷雨に遭い、会津若松でも同様、飯豊では暴風雨と近くになるに
つれて状況は悪化の一途を辿る。途中道の駅で一晩を過ごし、一路あさひダム湖畔の車止めへ。
夜が明け鉛色の雲が周囲の山々の頂きを重く隠す中登山道を歩き始める。
平四郎沢の吊り橋は何度渡っても肝を冷やす。眼下の沢は険しい滝が続き落ちたらただでは済まない一級品の
アトラクションである。
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登山届を出していざ出陣
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横一列で休憩
ふう、疲れたな〜
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吊り橋手前でもう一度念を押されます
「危険!」
自己責任で渡りましょう
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最後まで渡り切るイメージを持つことが大切
くれぐれも落ちる事を考えないように
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眼下の流れ
落ちたらひとたまりもありません
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明瞭な三面小屋までの行程は順調にこなし、大休止のあといよいよ道の無い藪への突進を試みる。
まずは右肩を藪へ突っ込み蔓にからまった脚を自分の腕で引き上げ、引っかかったザックを後ろでもがく齊藤さんが押し戻す。何度もめげそうになりながらも方向感覚を失わないよう道を目指しようやく軌道跡を見つけた。
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三面川
この辺りで竿を出すとハヤの猛攻に遭います
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三面小屋
大休止の定番です
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水場での藪こぎ談義
「いやぁ、こんなに藪だとは思わなかったですよ〜」
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枝沢を渡る度になくなる道を上へ下へと探し、赤滝の高所トラバースも緊張の中通過。下降点のヒヨガラ小沢を
本流に向かって下りると昨年以上の増水に驚く。
通常であれば膝上通過も胸まで浸かりながらの増水の中、楽しい遡行で目的のテンバへ到着。
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太く重い流れが私達を待っていました
増水しているのに澄んでいるのが曲者
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本来であればせいぜい膝上の楽々遡行のはずが・・・
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テンバを設営後、私と齊藤さんで上流部へ食料調達の岩魚釣りへ。
エサでポイントを釣る齊藤さんとは違いこの水量でのテンカラは相当分が悪い。それでも淵脇から流芯の深場への流れに毛ばりを送り込むとラインが勢いよく吸い込まれた。
「あらま?」
チョット強めに合わせ流れの底から自分でもビックリの尺一寸イワナが逞しいヒレをなびかせながら浅瀬に寄って
来た。
釣りを暫く中断し眺めていると
「本宮氏ー!!もう釣りは終わりかー??」
齊藤さんに促されもう一匹追加するも小さすぎてリリース。
今宵の宴は中身の濃い一日の影響か、はたまたまだ見ぬ明日からの困難さを予測してか私の酔いも早くいつしかシュラフにも入らず撃沈に見舞われた。
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増水の三面川本流を釣る齊藤さん
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ヒレの大きな尺一寸イワナ
汚れた手袋で申し訳ない
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明けて早朝、全員で作戦会議。
@このまま杣道を竹の沢出合まで進む ・・・ またもや激藪との闘いか
A沢通しで竹の沢出合いまで進む ・・・ 増水した本流の水は太くて重い
協議の結果 @を選択し藪を掻き分け歩き始めるがその昔あったと云う人1人が歩ける明瞭な道は無く、木にぶら下がりブナの切りつけを頼りに一歩一歩進んでいく。
「どうすか?上田さん?」
「おお、サイコウだよ!」
何がどうなのか、何がサイコウなのかは今だに分からないがとにかくサイコウな猛烈藪こぎであったことは間違いない。灌木に掴まっていないと急斜面を岩盤沢床へまっさかさまなど当たり前。20年前には明瞭な道があったと齊藤さんの言葉が羨ましい。
目標の喜助沢のテンバを確認後、尾根伝いに強引に下降し沢床に落ち着く。
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深い森に道を探すが荒れた斜面しか見えない
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喜助沢のテンバに到着
疲労困憊です
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相変わらずの水量ではあるが切り立った岩肌をヘツリ、全員でのスクラム渡渉など駆使しようやく見つけた穏やかな河原で昼食としたが、下流からの沢屋グループも相当苦慮しながら遡って来たと話している。
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大淵で齊藤さんが竿を出す
必ずイワナが群れているはずだ
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ヘツリながら良さそうなポイントを攻める
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釣れてきた9寸イワナ
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磨かれた魚体
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エメラルドグリーンの沢
40pも平水より高い流れでは遡行も難儀する
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サイコウな上田さんも竿を出す
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左から齊藤、小鷹、上田
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昼食用イワナの刺身調理中
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森と渓のコントラストが素晴らしい
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帰路の滝はドボンドボンと飛び込み、テンバ前へ到着。
「どうすか?上田さん?」
「スゲエ面白え!!」
確かに下りは増水の影響が少なく楽で面白かった。
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激流の高巻きに行き詰まり
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流れを慎重に見極め
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身を任せ泳ぎ下ります
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釣り人の根性を見た気がします
「俺はブドウ虫を濡らしたくねえんだ!!」
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今夜は飲んで食って最後の晩餐
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小鷹さん特製
イワナの握り
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男性の悩みに届くイワナカツ丼
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帰宅後、今回体調不良で不参加となった林出さんに結果報告をすると
「ヒヨガラ沢から喜助沢まで道を拾えたのは大収穫ではないか。もちろん、水線通しの方が楽だとは思うが次回は是非参加したい」
言葉を聞いた私自身の胸につかえたモヤモヤ感をスッキリ流してくれたありがたい言葉だった。
今、こうしてレポートをまとめている私の左胸と右足の激しい痛みは想定外ではあるが、そろそろ宿題をかたずけない事には進級はおろか落第してしまうかも知れない。来年こそはと思わせる素晴らしい渓に胸を躍らせる想い出になった3日間である。
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(ほんぐう かずひこ)
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