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Fishing>2019釣行記 初めてのNONプチ源流(これでやっと源流マン)[朝日連峰] |
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初めてのNONプチ源流
(これでやっと源流マン)
[朝日連峰] |
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[報告者]矢萩武彦
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釣行日:2019/4/27~29
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メンバー:齊藤敦、小鷹哲、林出政治、渡部信雄
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平江誠、寺尾一木、五百川和也、矢萩武彦
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ずっと心にひっかかっていたことがある。
ある会員曰く「プチ源流でいけるようなところは源流ではない。2泊3日の釣行(以下NONプチ源流という)でいく
源流こそ本当の源流だ」というのだ。小生は横浜に住んでいるためNONプチ源流は物理的に厳しく今まで参加した
ことがなかった。入会して早3年、いつかはNONプチ源流に参加し本当の源流マンになることを夢見ていた。
そのチャンスは突然やってきた。
総会の前夜祭に、齋藤さん、寺尾さんと話をしていると、4月27日からNONプチ源流の予定があり、1名欠員が
出たため一緒に行かないかとお誘いを受ける。今回も、参加は難しいと思いその場でお断りすると、今年度より入会予定でお試し会員の五百川さんが参加表明。今回の釣行は渡船で入渓場所まで行くために、7名が定員とのことであった。
総会も無事終わり、帰路の間、運転しながらお誘いを受けた釣行のことが頭から離れなかった。何とか行く方法がないものか、頭を巡らせる。釣行はゴールデンウイーク初日から。今年は10連休と休みが長く、参加としても仕事開始までには体を休める時間は充分取れる。参加するために問題点を整理してみた。
①家族の了承が得られるか、②定員超えとなるが参加可能か③物理的に集合時間に間に合うかこの3つの問題をクリアすれば参加することができる。今回の機会を逃すと次いつNONプチ源流に参加できるかわからないため、
何とか参加したい!!そんな気持ちが強くなり意を決して、寺尾さんに思いを伝える。寺尾さんより行きたい気持ちがあるのであれば、方法は何とでもなると背中を押してもらい、参戦を決意。
① 家族の了承 : 家族にゴールデンウィーク前半に NON プチ源流参加したいと伝えると、
「パパいない方がいい~~~!!行って来ていいよ~~~!!」と娘たち。あっさり問題の一つはクリア。
「・・・・・。」
② 定員越え : 寺尾さんを介しリーダーの齊藤さんに打診していただくと、マタギ(渡船時の船頭)にも了解をいただいたとのことで快諾をいただく。温かく迎え入れていただき感謝です。
③ 集合時間に間に合うか : この問題が一番厄介であり、ゴールデンウィーク初日ということもあって高速道路の渋滞を考えると、仕事が終わってから車で新潟まで向かっても集合時間に間に合う保証がない、すると寺尾さんから「乗せて行ってやる」とのことで、荷物を前日まで寺尾さんに送って小生は新幹線で途中まで行き、拾ってもらうことになった。
以上により、小生は源流マンへの階段を着実に登ることとなった。
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冬に逆戻りしたかのような天気です
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出発前の作戦会議でしょうか
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当日は生憎の雨で吐く息も白く、東北地方の山岳部では雪が降る地域もあるとの天気予報。寺尾さんと車の中で、「今日は入らないで、様子見。明日は晴れだからそれからでもいいなぁ」などと話をしてきたが、揃ったメンバーはそんな考えは全くないようで、着々と入渓の準備に入っている。さすが酒豪の集まり(関係ないか・・・)。
今回の参加者、リーダーの齋藤さん、会長の小鷹さん、林出さん、平江さん、寺尾さん、ハマナベ(渡部)さん、五百川さん、小生の計8名での釣行。なごり雪を心の中で歌いながら準備を整えた。
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マタギ殿の到着を待ちます
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とにかく寒い渡船
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山々は冬と春が同居しています
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寒いながら、渡船でしか入渓することができない沢とのことで、どんな桃源郷が待っているのかと期待が膨らむ。舟に乗り新緑と残雪の絶景を楽しみながら、入渓ポイントへ向かう。船頭のマタギの方は80歳を超えてもお元気で、毎年大変お世話になっている方とのこと。小生の参加で、季節外れの寒さと雨の中、片道30分の航行を2往復(計2時間)させてしまった。本当に寒い中、ありがとうございました。
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断崖絶壁を濁流目がけて懸垂下降
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初参加の五百川君もこの表情
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雪シロで沸き返る流れ
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五百川君も余裕が出てきたようです
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皆、思い思いに釣行開始。途中、藪をかき分け、急斜面は枝につかまり体を引き上げながら登り、草にしがみつき体重を預けながら斜面を降り、残雪を踏みしめ、ザックをロープを使って岩場から降ろし、等々幾つかの難所がありながら(難所だらけ)の工程であった。500㎜のビール6本が小生のザックに入っており、その重さで肩に食い込む。後悔先に立たずとはこのことであったが、会の教義「酒なくしての源流は源流にあらず。」であり、やむを得ない。
小生の記憶がたしかならば、参加者の多くが小生より一回り以上も年上なはずであるが、全くそれを感じさせない。というよりも、小生より明らかに軽快に登っていく。なんという強靭な体力の持ち主なのだろうと感心すると同時に、小生の日ごろの運動不足を痛感する。
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テンバ設営(1)
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薪着火
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談笑
林出さんは沢の中
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テンバ設営(2)
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テンバ設営(3)
平江さん作業中
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何とか一命をとりとめテン場に到着。さすがに百戦錬磨の酒豪たち(関係ないか・・・)。あっという間にテン場の設営が完了する。久しぶりに参加した小生は何をしてよいやらウロウロ。4方向をブルーシートで囲う設営は初めて見たが、あっという間すぎてどのように完成したか今でも理解できていない。その後は、思い思いの時間を過ごす。齋藤さんが夕食用の岩魚をあっという間に釣り上げる。後に続けとばかりに小生はフライにて尺岩魚にチャレンジするも、残念ながらお留守のようであった。不在通知を残しつつ、この時期にはさすがにフライでは無理であり納竿。
齋藤さんが、ワサビをとりにいくとのことで、ご一緒させていただく。案内された場所には、一面にワサビが。初めて見たが、とても可愛らしい小さな白い花が印象的だった。林出さんにワサビは来年のために間引きながら人差し指と中指でクイッと取るとご教授いただき初めての収穫。他、春の山菜をたくさん取りながら、テン場へと戻った。
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可憐な山葵の白い花
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宴のお供に少々間引きました
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テン場に戻ると、いつものように自然に宴会がスタート。齋藤さんに作っていただいたフキノトウ味噌が絶品でうまかったことは記憶にあるが、ほとんど寝ていないこともあり、寺尾さんよりいただいたコクもあり、こっくりこっくりしていたのだろう、平江さんから「矢萩君、横になりな。」とお声掛けいただき、お言葉に甘え1日目終了。
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穏やかに戦が開始しました
相手の出方を伺っているようです
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まずは銀のアルミに入った液体からスタート
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刻んだり炒めたり
はらの探り合いが続きます
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2日目は、天気にも恵まれ小生は全身筋肉痛の中、東又と西又の2班に分かれての釣行。昨晩飲みながら「明日どっちさいぐ?」「俺あっちいぐ」「あっちってどっちだっぺよ」「どっちってこっちだっぺよ」「こっちっていってもわがんね~べ~」というような問答を何度か繰り返しメンバーは決まっていた。東又組はマタギが利用する岩屋があり、一度は見た方がいいとのことで小生は東又組へ。メンバーは、林出さん、寺尾さん、ハマナベ(渡部)さん、五百川さん、小生の5名。西又組は齋藤さん、小鷹さん、平江さんとなった。西又組より、魚が濃いのは東又なので夕食のために5匹はキープする様、リーダーより依頼というよりは命令があった。
途中、ミョウガ畑があり、そこには小川が流れていてワサビが生えていた。自宅のお土産用に数苗キープ。さらに進むとかの有名な岩屋が出現。時間が止まったようなその風景はなんとも言えない雰囲気を醸し出していた。熊の糞や足跡もあり、寺尾さん曰く、かなりでかい熊らしく糞は今朝ぐらいの新鮮なもとのこと。
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小生の同行メンバー
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安息の地に咲く山葵
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小生も岩屋へ入ってみました
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親父殿の足跡
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沢に降り、尺岩魚の捕獲大作戦が始まった。開始早々、寺尾さんに良型の岩魚がかかる。が、その後・・・・。昼食まで釣るが、キープサイズは最初の寺尾さんが捕獲した一匹のみ。餅入り山菜ラーメンを腹に納め、後半戦の開始。昨日に続き、フライである小生は不在票の配達が続き、見かねた寺尾さんが餌竿を貸してくれた。初めての餌釣りではあったものの、自称渓流釣りゴールドメダリストの小生にとっては難しいはずもなく、早速第一号となるメダカサイズの岩魚を釣り上げたのだった。その後、一匹も釣り上げることがなかったのは言うまでもない。小生以外のメンバーの活躍により、なんとか命令の数の岩魚をキープしテン場に帰還。
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寺尾さん、頼みますよ
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既にサビのとれた1尾
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テン場では西又組が既に生還しており互いの釣果を報告し、程なく2日目の戦(いくさ)が始まった。岩魚の天然ワサビを使った手巻き寿司。岩魚の骨のニンニクオリーブオイル揚げ、ワサビ葉の醤油ワサビ漬け等々、めちゃくちゃうまい品々が作られた。まさに会員制の美食倶楽部である。源流でしか味わけない絶品ばかり取り揃えている⒑星レストラン。
小生は昨日、途中リタイアしたため本日はフル参戦を誓い、聖戦に臨んでいた。戦いは激しさを極め、敵は高濃度アルコールで攻めてきた。さらには、2019年型式カラオケでも攻めてくる。世に言う「源流アカペラの合戦」である。その醤油ボトルを手にした雄姿は後世に語り継がれるであろう。途中、平江さんより、つぶ貝のアヒージョを利用したチャーハンの補給物資が届いたが、それを大量に摂取したにも関わらず小生は志半ばにして戦死した。
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各軍本丸攻めの準備と相成った
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兵法に乗っ取りまずは先兵として寺尾さん
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奥には大将小鷹さん
平江軍曹は相変わらずのカメラ目線ありがとうございます
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おっと、ここで岩魚のニンニクオリーブオイル揚げが・・・
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戦と云えば握り飯
岩魚のヅケと山葵の醤油漬けを握るとは!
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焚火の前でいよいよ戦も本格化
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ついには平江さん特製チャーハンまでが参戦
激戦に拍車がかかる
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こうして小生の戦は決着を見ることなく終わりを迎える
合掌
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雲一つない晴天に恵まれ最終日を迎える。各自思いを胸に車止めまでゆっくりと向かう。いつもそうなのだが、最終日の帰路はなんとも言えない感覚が襲来する。なんと表現したらよいのか、幻想の世界から現世に戻る時間であり、哀愁が募るのであった。今年もまた、我々の季節がやってきた。今年1年、無事安全に遊べる様、山神様に祈りつつ、今回の釣行を終了とする。
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渡船でお世話になったマタギ殿
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【追記】
今回の釣行は寺尾さんを始め、皆さんのご協力により参加することができました。多大なるご迷惑をおかけしたにも関わらず、温かく迎え入れていただき、本当に感謝しかありません。また、快く送り出してくれた娘たちにも感謝です。「・・・・。」
お陰様で、帰宅後、深夜の山菜天ぷら祭りを盛大に開催することができました。最後に、これで晴れて源流マンに変身できたことをここにご報告申し上げます。
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(やはぎ たけひこ)
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