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Fishing>2019釣行記 感度、恐怖、疲労困憊 いつ行っても濃い~三面川 どうか道陸神のご加護を |
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感動、恐怖、疲労困憊
いつ行っても濃い~三面川
どうか道陸神のご加護を
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[報告者] 齊藤敦
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釣行日:2019/7/26~28
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メンバー:本宮和彦、小鷹哲、上田勉
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平江誠、齊藤敦
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何回目かな~ 山奥にしては似つかわしくない全面舗装で20台以上は可能な町の有料駐車場のような車止めに来たのは。
随分昔、最初に来た頃はもうもうとしたススキが道路に迫り、ガタゴトと行くともうこれ以上はと言う場所に時期外れのワラビがあって駐車スペース2台分ほどが車止め。
今回は何度かの敗退を経て満を持しての再挑戦。
「山の神様、そろそろ勘弁してね」と粛々と出立時間を待つ、しかしそうはイカのソーメンと大ぶりなペットの焼酎を
なみなみと注がれてしまい、またやっちまったかも。
結局は陽が高々と上がるころの出だしとなり、大いに反省?
(毎回のように悔い改めないことを反省とは言えないかも?)
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登山届を出して出発します
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何度目かの
広々とした駐車場
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下調べした最新の情報では登山道の吊り橋崩落とあったが、入山場所にも「吊り橋崩壊で渡れません、旧道を
迂回、増水時は旧道の渡渉が不可能です」なんてやる気満々の出鼻をくじきそうな立て看板が。
ま、旧道とはどんな感じなのかはわからないが(と言うのも私が通い始めた30数年前はもう新しいとは言えない今までの吊り橋があったのでその前に合った旧道ってどこ?)通れるならどうってことはないだろうとほぼ警戒圏外(携帯圏外ではない)で行軍開始。
予想の倍以上の時間(道が険しいわけではないが20台後半の自分と今の60の爺を比較しても上出来だとは思うけど)でこの吊り橋へ。
橋のたもとにはピンクテープ(と言ってもアハーンとか言う悶えの声が録音されているAVなどない時代の録音テープではないって 当たり前だよね)が張ってあり、「この先、渡れません」とある。
沢床に向かって新しく刈り払いロープを垂らしたところが、その旧道らしくほぼ垂直に谷に落ちている、ここをロープと細い木に掴まりながら足を踏み外さないように沢床まで降りる、もう既にハーハー、ゼイゼイ、暫し休憩の後、当然ながら下ったのだから同じ高さだけ登り返し、登山道へ。
僅か20ⅿ前進のために休憩をはさみ所要時間45分、あんなおっかない吊り橋でも十分役に立っていたと痛感。
でもここまで来れば三面小屋ももう少しでほぼ水平道で我慢の歩き。
道は徐々に下降を始めやっと小屋まで辿り着く、でももう着いたような錯覚になるけど実はここがこれからのスタート地点。
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毎回肝を冷やす平四郎沢の吊り橋が崩落していました
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旧道は本流へ下降し平四郎沢を渡渉し対岸を登り返します
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やぶ蚊を払いながら大休止の後、若かりし頃、ビールを冷やした水場の升のところから藪に突っ込んでマタタビや
アケビの蔓のなるべく薄いところを狙って踏み跡が出るまで格闘する。
うまく、踏み跡に当たれば1ⅿ幅ほどの旧トロッコ道に導かれ、ここを上流へ、道は昔は作業場だったろうきれいに
均された広い台地で終わり、今度は樹林帯へ、と言っても倒木跨ぎと藪漕ぎと斜面を転げない様に斜めに歩く、道とは名ばかりの踏み跡。
昔は三面衆によって登山道ほどに手入れされた道がヨシヅノ沢まであったが、今は間違えずに道を拾うのがやっとの状態。
でも前回と違うのは最近付けられた目印が要所にあって道探しにアップダウンしての体力消耗と時間ロスが少なく、道迷いが殆どなくなっただけで随分と楽になった感じ。
その頃は1時間で来れた赤滝の上のスラブ通過も2時間、落ちたら終わりのスラブも草付きやススキ、ゼンマイの頼りない根っこを手掛かりにして超え、腕力便りのずるずるのガレを降りて小屋から4時間も掛けて第一テン場へ。
本来なら明日のアタックを考えてもう1、2段、テン場を上げたいが、体力もさることながら「もうそろそろ飲ませろよ」と私の体を支配する主の許可がおりない。
仕方なく、全員一致でテン場を決めるとここからは早い、薪集め、タープ張り、寝床、酒を沢に冷やす、軽いつまみと
淀みなく、乾杯となる。 気心知れた仲間とは良いものである。
釣りは私は今日の余力は飲みエネルギーしかもう残っていないので「ちょっとやってくる」と言う平江君にお任せし、徐々に濃い酒に。
僅かで「水が多いのでどこ釣ったら良いかわからない」と平江君がボーズで帰り、いつもの大宴会に突入!
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ようやく一息ついてアクビも出ます
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マーボー春雨に極太のミズをあわせて
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ヒヨガラ沢
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さきイカ、ピーナッツ?ふざけるな!! 山だからと言って手抜き?がないのが宇渓会。
エビのフリッター、広島風お好み焼き、極太ミズ入りマーボ春雨などなどと初日のつまみが酒をいっそう
進ませる。
「腹くっちー、飲み過ぎたー」と横になればいつしか指揮者不在の合唱団。
早起きの年寄りがガサゴソする音に目覚め、まどろむ中、漆黒の闇が薄れると深山の全景、沢の音、ぶなが、
「おめ~良く来たな~」と。
さあ、今日は本命、のんびり朝飯を食って朝酒なんぞやっていたらと最初はいつも思うのだが、のんべいの懲りない面々にはビッキのほっぺにお小水。
これ以上やっちまったらと言うほろ酔い気分で昼ラーメンと切り餅、そして昼酒をザックに詰めてさあ行くぞ!!
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昔はテン場から延びる道を行くのが常道だったが、少し行って見て結局不明瞭になりテンバまで戻り、沢遡行に変更
目的地は随分上流、途中には若い頃死にかけた手強いゴルジュが、まずは黙々と専念し遡行に徹する。
流れはいつものように太く、力勝負で渡渉を繰り返すが、昨日よりは少し減水気味で順調に距離を稼ぐ。
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際どくへつるか水線か?
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ガンガン瀬は左側側壁のホールドを使い流れに体をねじ込む
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大喜びの上田さん
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ダイナミックな渓相も遡行に専念
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上田さんと小鷹さん
年齢を感じさせない超絶コンビ
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泳ぎ疲れて一息休憩
まだまだ先は長いぞ!
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1時間弱で懐かしい大滝へ、大滝上部は穏やかな深く長い淵で昔は泳いで突破したが、平江君のリードで左岸のかすかな道を拾って沢に降り立つ。
とは言っても今だガンガンのゴルジュの真っただ中、流心を外して飛び込んで岩に掴まりながら、足掛かり、手掛かりを探してよじ登りと「60の爺に何やらせんだよ」と愚息が悲鳴を上げる。
やっと難所をやり過ごし、広川原に出れば竹、以東の二又まではもうすぐ、左の懐かしいヨシヅノ沢のテン場を見やり40分ほどで到着。
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平江さんをトップにガンガン進みます
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懐かしの三面川大滝
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さあ、どこから越えましょう
今回は右岸高巻きを選択
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高巻いた後は左岸側への泳ぎ
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気合い一発で泳ぎ切ります
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険しさを見せる三面川
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吹き飛ぶ流れが勢いの激しさを物語る
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ここは流芯を泳ぎ切る
ビビっていては進みません
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70°程の壁を登攀します
ビビっていては進みません
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そして見えてきた竹ノ沢との合流点
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小鷹、平江、本宮
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「渓流 ' 95 」での小鷹さんと大滝上のトロ場
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30数年を経ても変わらぬ流れと大岩
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本来の目的はナタクラ滝だが、時間的にもう無理そう、今回はここまでとして出合から各自竿を出すことに。
沢は美味しそうなポイントの連続で途中で捕まえた山イナゴでほぼ入れ食い、尺前後で丸々太った岩魚が餌を落とした瞬間に食い付いてくる、しかし他のメンバーはテンカラで苦戦しているよう。
いつもはこの時期に瀬尻、渕尻に定位して餌待ちしているのが全く見えないせいか。。
上田さんと小鷹さんが細い支流に入り、僅かの区間だが入れ食いとのこと、さてテンカラに当たるお魚はどこへ?
出だしが遅かったこともあって開けた川原で昼飯、釣ったばかりの岩魚の刺身で一杯やって梅雨明け?と思うような日差しで日陰に逃げる。
昼食後、14時までとさらに釣り登り、帰りはどぼんどぼんと泳ぎ下り、夏の源流を満喫、往路の約半分でテンバ着。
途中、本宮氏が流れに巻かれて溺死寸前と言うシーンもあったと聞いたが残念ながら?見る機会に恵まれず。
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撤収時は土砂降りの雨
頑張って帰りましょう!!
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普段は何の事もない小沢もこの通り
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本流も荒れ狂ったような流れに
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と思いきやどんでん返しが、いつものようにスーパー林道を下っていると横切る沢から吐き出された石や枝がそこいら中に散乱し、縫いながらの走行、もうそろそろかと言うところで車からガタゴト音がして何と前輪がパンク、スペアはないので補修キットで対応するが穴が大きいらしく、空気圧が上がらない。
そうこうしている内に地元の建設会社の方の車と出会い、「あんたたちどこにいたの?」と、今朝がたの雨が記録的で道路決壊、土砂崩れがあり、取り残された人がいないか見て回っていたとのこと。
この状況で下山するには一旦、鶴岡側に戻り迂回、通行止めの部分を開錠して下るしかないとのこと。
もう僅かで林道を抜けられる場所にいるのにこの迂回だけで時間にして2時間弱、しかも小石や枝が散乱する中、さらに悪いことにこんな状況ではパンクした車をロードサービスで運び出すなど不可能。
止む無く、安全な場所に放置して小鷹さんと平江君の乗る車で家まで送り届けてもらう(遠回りさせてしまい、有難うございました)
予定時刻をはるかに過ぎてしまったが、何はともあれ帰宅。
翌日、役所の担当課さんと協議、「林道は今シーズン中の復旧は難しいので、無理としても…」と特段の配慮をいただき、スペアタイヤ持参で無事回収、事なきを得る。
もし、建設会社の方に出会えなかったら、両方の道が決壊していたら と考えるとぞっとする。
でも林道へ深く分け入ってってこの趣味をお持ちの方なら普通にありますよね、決壊や土砂崩れなんてありえない話じゃないし、気を付けようもないから日頃の行いを良くして神様に祈るしかないですよね。
お読みになられている、あなたはこんなことにならぬよう神様の機嫌を損ねない行いをしてますよね?
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(さいとう あつし)
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