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Fishing>2020釣行記 三面川改め源流ボッカ釣行 |
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三面川改め源流ボッカ釣行 |
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[報告者] 五百川和也
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メンバー:上田勉、齊藤敦
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本宮和彦、五百川和也
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梅雨の長雨は止むことを知らず、山は釣り人を寄せ付けていない。一方、渓では豊富に流れ込む甲虫やら羽虫やらのフルコースに、我々の求める岩魚たちは乱舞し、その体躯を伸ばしている違いない。
雨の切れ間に、運よく入山できたなら、お魚天国が待っているだろう。まして、念願の三面川釣行だ。しかし、曇天の空は太陽を隠し続けている。こうなると、平時でも厳しい三面川は、増水によって遡行レベルはMaxに。
命を捨てる覚悟はあるかい?と齊藤さん。
否、すみません御座いません。
本宮リーダーには、私のへっぽこ具合を配慮いただき、本当に直前まで行き先で悩んでいただいた。行き先を知ったのは前日。集合場所は当日だ。上田さんが行ったことのある渓ということで、ガイドを兼ねての参戦だ。残念ながら、三面川はまたの機会となった。
7月22日(水)
22:00
待ち合わせ場所に着くと、上田さんと斎藤さんは、すでに車止めまでの状況視察を終えていた。(集合場所から車止めには荒れた林道を車で30分は登る。それを往復していてくださっていることに本当に感謝。)
23:00
リーダーが職場からの直帰で車止めに。後部座席には、ビジネスカバンが見える。これで全員集合だ。乾杯!私は銀色のヤツをプシュ!齊藤さんの鰹の刺身が旨かった。
7月23日(木)
4:00
山を登ってくる車の音で目が覚める。車から降りて来た釣り人は、おはようございますと挨拶を交わし、行き先が同じと分かると片道30分の林道を引き返して行った。先行御免。
就寝が2時で眠いはずだが、目覚めはいい。これから始まる釣行が楽しみで仕方ない。考えてみれば、仕事終えて車を飛ばし、2時間睡眠で2泊3日の源流釣行とは、自分でもここまでやるか?と思う。が、こんなに楽しい遊びはない!と結論づく。
5:00出発
天気は曇り時々雨。山は霧に覆われ視界が悪い。しかし、目の前の山のピーク越えれば、後は下っての景色最高、お魚ウハウハ釣行なんて話を聞いて意気揚々と出発。
山越えの入渓も初体験。ワクワクが止まらない。上田さんのガイドによれば、片道2時間?3時間とのこと。そんなことは覚悟の上で御座いますだった。
40分程歩くと、齊藤さんがGPSで現在地を確認。斎藤さんの顔を見ると、表情は曇っている。
・・・トラブル発生か?
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齊藤さんが現在地の確認をしています
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齊藤さん「上田さん。これ、まだまだ先じゃないのぉ~?」
上田さん「ん~そうかぁ?20年も前だと忘れちゃってるなぁ。」
本宮さんも地図を見る。私は御三方の表情を見る。そして、悟る。(あ…。うん。これ2時間、3時間じゃ着かないんだな・・・。)と。そうと分かっても引き帰すという選択肢は誰の頭にも無く前進あるのみ。
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まだまだ先は長そうだ
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霧の中を進みます
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7:00
「上田さ~ん。これ2時間じゃ着かないよ~?」と齊藤さん。
上田さん「・・・」
齊藤さん「上田さ~ん。話が違うよ~?」
上田さん「・・・平江なら2時間だぁ。」
齊藤さん「平江ちゃんでも2時間じゃ着かないよ~?」
上田さん「・・・」 「平江が走れば2時間だぁ。」
この絶妙な間とやりとりが楽しい。楽しいが…。
え?じゃああとどれくらいかかるの?
歩けど歩けど着かない。霧が立ち込めた山の中、尾根に出ても視界が悪く、辺りの様子が全く分からない。 2時間…3時間…
9:00
「気圧が上がってるyo!!」と本宮さん。
本宮さんの高性能腕時計が、正確な気圧を表示する。知らせ通りに天気は好転し、霧は遠く雲海へと変わり、我々の目指す谷が姿を現した。出発して4時間が経っていた。
ここからは、下りが多くなる。先頭を進む齊藤さんの歩くペースが一気に上がる。登りの倍のスピードはあり、下りでは離されてしまう。齊藤さんの歩き方は分かりやすいと皆が笑った。
11:30
出発から6時間半!テンバへ到着。すぐさま「ビールヲヒヤセ!」と指示が飛ぶ。これが渓遊会の掟だ。薪を拾った後は、ビールで乾杯!腹ごしらえを終えたら、宿の設営だ。
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尾根付近は雲海に包まれています
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テンバ完成
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上田さんの源流話は面白い
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「人臭いテンバだな。」と本宮さん。
人臭いとはどういうことだろうかと思って、テンバをよく見ると、なるほど。焚火の石が組まれたまま、周りには小さな
ゴミが落ちている。折角、訪れた源流を汚してはならない。
13:30
雨が上がり、空には薄っすらと雲がかかる。各自、身支度を整え、渓へ降り立つ。これまでの長雨によって幾分水が増しているのであろうが、川幅広く穏やかな渓相のため釣り上がりには困らない。少し歩いては、大きなトロ場や淵といった好ポイントが現れ続けるため、ブナの原生林に囲まれた絶景のロケーションを味わうことも忘れ、釣りに没頭してしまう。
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美しき渓が釣り人を誘う
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源流の銀幕スター
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エサで釣りあがる上田さん
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上田さんは、餌竿とテンカラ竿の2本を腰脇に差し、状況を見て使い分けていく。齊藤さんは餌竿の一刀流。
熟練された無駄のない装備と釣技に惚れ惚れする。昭和の銀幕スターさながらの渋さと佇まいである。
本宮リーダーは、高性能カメラを手に、最高のシーンを切り撮っていく。
(今回の写真の9割が本宮キャメラマン提供だ。)
渓相よし。お魚よし。とはいかず、そこまで魚影は濃くない。深みに身を潜めているらしく、テンカラで表層付近を流しても当たりがない。餌釣りで、底を丁寧に探った齊藤さんに当たりが来る。一撃必殺。岩魚が餌を咥えれば、決してバラさない。お見事の1本。
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食いが渋いですが
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さすがの一本!!
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状況を聞いて、私は、ルアーで深場を探る。シンキングミノーを底まで落とし、ふわっふわっとジャークしていく。すると、幸運にも岩魚が顔を出す。ルアーへの反応はそこそこあるようだ。そして、お決まりのバラし祭りが続いた後に何とか1本ゲット~!その後も、ポイントごとにそこそこの釣りができた。
途中、開けた流れ込みがある場所で、白泡に馴染ませてルアーを鎮めると、下からギラっと魚影が現れ、ルアーを
咥えた。頭と尾ひれが繋がるような反転を見せたその魚体は大きい。尺越えだっ!と思ったのも瞬間、釣り糸のテンションは解け、見事バラしていた。
この魚は、入会同期である会津のルアーマンにとっておこうと、その後10投程して諦めた。
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白い砂床の沢
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シンキングミノーを銜えたイワナ
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岩魚は擬態し、白く美しい魚体に大きな白い斑点をもつ
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16:00過ぎ?~25:00過ぎ?
源流宴会
テンバへ戻れば、ようこそ源流美食倶楽部へだ。
私を除く、ベテラン源流マン御三方は、手際良く調理を進め、次から次へと美味なる源流グルメを作り上げていく。
どの料理も本当に旨い!百聞は一見に如かず。写真をご覧あれ。そして、皆で、また作ってくださいとおねだりしよう。
以下に、二夜分の料理を紹介!
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ミズとウスヒラタケの炒め物。現地採取の絶品料理!(本宮さん作)
歯ごたえと味付けが旨し旨しー!
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上田さんも料理スタート
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上田さんのザックからなんてこった!生クリームが出てくる。
完成したジャガベーチーズうまうま料理は、濃厚な味わい!
旨し旨しー!
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齊藤さんと私
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齊藤さんに三枚におろされたことも気付かぬ岩魚は、本宮さんによって蒲焼きに。
ほくほくの白身とタレが絶妙に絡み合う。
旨し旨しー!
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2日目 8:30
ピヒョロロ-。
「早く起きて釣りに行かないのかい?」
ブナの原生林に囲まれた極上テンバにアカショウビンの鳴き声が響く。
昨日の疲れと酒が残り、ゆっくりと起床。出発は8:30頃だったような…。天気は、晴れ!梅雨の合間に見せた晴天。これはベストコンディションではないか!
すぐ上流で川が二俣に分かれるため、上田・齊藤ペアと本宮・五百川ペアで釣り上がることにした。本流行っておいでと、優しい先輩の計らいがあった。感謝感謝。
二俣で別れた後は、しばらく渓が狭くなった。小さな水トレポイントも出現!ジャバーン!と入水。気持ちいい‼
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リーダーも飛び込みます
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ゴルジュ帯を快適に遡行
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よしよし釣り始めますかの段になって、ハプニング発生。本宮さんの竿が無いのである。
聞けば、値が張る一級品。慌てて休憩場所へ戻るも、無かったらしい。藪漕ぎで落としたか?表情には出さないが、相当がっかりされているはずだ。私のテンカラ竿使ってくださいと、渡そうとしたところで、本宮さんがザックをガサガサすると、「あったー!」と、ダイワの名竿が見つかる。よかったよかった一件落着。
先輩。釣り、始めますぜ~。
二人で竿を出し始めるも、魚の反応は鈍い。釣り上がって行くと、ゴルジュから開けた渓相に変わってきた。ここで、本宮さんの毛鉤に岩魚が反応し始める。コツコツと小さな魚の反応があると、サッと毛鉤を水面から抜き、無用な釣りはしない。
グッと毛鉤を咥えこんでいく反応にピシャリと合わせ、1本!
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テンカラを振るリーダー
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麗しきイワナを抱くリーダー
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私はというと、二日目に入ってからはバラシの連続。岩のエグレからミノーを追いかけてくるも、喰わせきれない。
バイトまで至るも、甘噛みでしっかりとフッキングしない。
カラーを変え、大きさを変えてもダメだ。必殺のスピナーをするもチェイスが無い。迷走してしまった。なぜだ?
(それは、イモさん。ここですよ。と腕を叩く同期の顔が浮かぶ。)
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私の毛ばりを銜えたイワナ
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やっと釣れたー!!
ありがとう!!
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15:30
待ち合わせの3時に遅れてのテンバ到着。餌釣りチームの釣果も、本流同様に渋かったらしい。しかし、晩御飯の
岩魚はきっちりゲットされていたし、美味しいキノコのおまけ付きである。
日没
そんなこんなで、日は沈み、最後の夜が訪れる。皆で美味しい料理に舌鼓をうち、楽しかった釣りを振り返るも、(明日も長い長い歩きが待っている・・・。)と、誰の頭の中にもあったに違いない。
カジカガエルの美しい鳴き声と沢を流れる水の音にいつしか夢現の世界へ誘われる。
3日目 5:00
パキパキ…。パキパキ…。
寝袋で寝ていると近くの笹薮から枝が折れる音が・・・。
まさか・・・ と、目を覚ますと、
上田さん「早く出るぞ~。」と、
我々の目覚める前から、新しい薪を集め、焚火をしてくださっていたのだ。感謝感謝
大抵、最終日の朝は、ゆっくり各々が過ごして10時頃に出発するらしい。しかし、今回は違った。朝が早い。出発が早い。それが、帰りの大変さを物語る。
8:00 出発
ゆっくり休み休み、歩きは大変だったが、山を眺めて癒されながら、脱臼も肉離れもすることなく、ボッカトレを完遂
できた!
先輩方、本当にありがとうございました!
14:30車止め着‼
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頼りになる源流マン
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また来るぜ--!!!
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(いもがわ かずや)
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