1. テンカラロッド(竿)
現在では、各メーカーからテンカラ専用として多種多様な竿が発売されている。調子もテーパーライン用の7:3調子、フロロカーボンの軽いレベルライン用の6:4調子、5:5調子など様々な竿が揃っている。
ここではテーパーラインに合ったテンカラ竿について紹介する。テーパーラインに合ったテンカラ竿の条件とは、
@ 持ち重りがせず、1日中振っても疲れないこと
A 胴ブレが少なくコントロールを重視した7:3調子
B 頑丈さと丈夫さを持ち合わせ、継ぎ部の固着が無い
といった、これらの条件を満たした竿を選びたい。
また、竿の長さは最初に選ぶとしたら、3.5b前後を選びたい。メーカ各社から3〜4.5bまで出揃っているが、4bを超える竿は開けた渓流か大場所向きであり、テンカラが上達してから手に入れても遅くは無い。
テンカラは、とにかく1日中竿を振っている。疲れると集中力を欠いてしまうし、渓魚が出ない時などは尚更である。そんな時にせっかく渓魚が毛鈎に飛び出しても、つい合わせ損じてしまうことがある。持ち重りがせず、1日中振っても疲れない竿が一番である。
ちなみに、私はDaiwaのHZテンカラTS40MV(3.5〜4.0b)と45MV(4.0〜4.5b)、SZテンカラ40M(3.5〜4.0b)を使用している。いずれの竿もZOOM竿で1本で2役をこなす優れものだが、最近では各社のラインナップから姿を消してしまった。
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Daiwa HZテンカラ TS45MV |
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Daiwa HZ源流テンカラ35SE |
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がまかつ がま渓流 テンカラ羽匠3.8 |
最近では、各メーカーが”カラマン穂先”や”まわリリアン”など、糸がらみ防止機構付き穂先となっているが、これが意外と扱いづらく、無駄なものに思えてならない。糸がらみ防止機構といいながら、テーパーラインが竿に巻きついてしまうのである。また穂先が回転してしまう為にかえって巻きついたラインが解きづらくなってしまう。更には毛鈎が頭上の木の枝などに引っかかってしまった場合などに回転部のシャフトが曲がってしまうことがある。私は普通のリリアンに取り替えてしまっている。
また、テンカラは、振り出しの継ぎ部が固着しにくいものを選びたい。小雨の日などは、絶好のテンカラ日和なのだが、竿の継ぎ部に水が入ると固着しやすくなってしまう。更には、1日に何百回も竿を振る為にエサ竿と比較しても固着しやすくなってしまう。メーカー各社とも固着防止構造をうたっているが、それでも固着は防げない。固着のないテンカラ竿の開発が望まれる。
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