2. テーパーライン
(1)ナイロン10本縒りテーパーライン
元来テーパーラインとは、『馬素』といわれる馬の尻毛を縒ったものを指していた。元から先端までをテーパー状に縒(ったものがあったが、今では殆(ど見かけなくなってしまった。
各メーカーからもテーパーラインが発売されているが、私の場合テーパーラインは自製のものを使用している。4.5bと5.5bをメインに、小沢では3.5bを、そして大場所では6.5bと使い分けている。ラインは3号のナイロンテグス10本を縒ったものである。このテーパーラインは、一方向に縒ったダブルテーパーラインを真ん中で二つ折にして、先の縒り方と逆縒りとすることによってバランスの取れたテーパーラインとしている。市販のものと比較して丈夫で、木の枝に毛鈎を掛けてしまった時など、ラインを引っ張っても縒り糸の切れや縺(れも無い。
(2)「ランニングライン」使ったテーパーライン
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ケンリバーガイドフライラインシステム
シューティングランニングライン
マエストロ・パワーシュート |
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船釣り用道糸
サンライン ディープワン |
ビギナーの方にお勧めするのは、フライフィッシング用の『ランニングライン』である。このランニングラインはテーパー構造ではなく、先端から末端までレベルライン構造となっているが、ラインの重さで毛鈎を飛ばす点や、キャスティング時のフィーリングなど、自製のテーパーラインと遜色(が無い。むしろ優れている点は、しなやかなこと、そして巻き癖がついてしまっても、引っ張れば容易に真っすぐに戻ることから私も使用している。 KEN crft の 『ケンリバーガイドフライラインシステム シューティングランニングライン マエストロ・パワーシュート』という、非常に長い名前ではあるが、50b巻きで価格も非常に安価である。
このラインには、30Lbと20Lbの2種類が用意されているが、最初はラインの質量が大きい30Lbをお勧めする。こちらの方が振込みとコントロール性は良く、ビギナー向きであると言える。
このランニングラインを使ったテーパーラインの作り方は至って簡単である。4.5bのラインを作るには、まずランニングラインを4bでカットし、先には4号50aほどのフロロカーボンラインを結び、その先に1.5号のナイロンハリスまたはフロロカーボンはリスを矢引き(1b)から一ヒロ(1.5b)を結ぶだけである。ライン先端に4号50aほどのフロロカーボンラインを結ぶことによって、段継ぎのテーパー構造としてフライでいうリーダーの役割を果たす。また、毛鈎を木の枝などに掛けてしまった場合に、
ラインを引っ張ってもハリスだけ切れるので節約に一役買っている。
穂先と接続する側は、ラインを折り返した部分をナイロンハリス(1.5〜3号で可)でネイルノットで結んでできたワッカの中に「船釣り用道糸6号」を通してチチワを作る。ライン全体の構成については下図をご覧いただきたい。
[「ランニングライン」を使ったテーパーラインの全体図] |
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